第3話 驚愕のステータス

《レベルが上がりました。マスターのステータスを表示します》


 素野数隆 Lv.6


 HP 13/13

 MP 13/13

 ATK 13

 INT 13

 DEF 13

 AGI 13



 これが私のステータスか。......かなり弱くないか?さっきのスライムのもとのステータスより少し強いくらいか。異世界ものの話って、もっと無双できるようなステータスが定石ではないのか?あと、ステータスの値が全部素数だし。


《マスターのステータスはE級冒険者並みです》


 それってどれくらいだ?


《最も下の階級です》


 クソ雑魚じゃねぇか!


《次のスライムが来ますよ》


 助手の淡々とした機械音声に突っ込んでる間に、もう一匹のスライムがすぐそこまで来ていた。


 スライム Lv.4

 HP 45/45

 MP 4/4

 ATK 8

 INT 4

 DEF 5

 AGI 8


 さっきのスライムよりもレベルが一つ高いが、素因数が分かりやすい上に、明らか弱くなりそうなステータスだ。


「<根基ラディカル>!!」


《詠唱は不要です》


 別にいいだろう。雰囲気も大事さ。 


 スライム Lv.4

 HP 15/15

 MP 2/2

 ATK 2

 INT 4

 DEF 5

 AGI 2


 よし、この操作にも慣れてきた。どうやらレベルだけはこのスキルの適用外らしく、素因数分解されなければ、根基の値にすることもできない。子のスライムはさっきよりもHPとDEFがかなり高かったものの、2、3回斬りつければ倒すことができた。


 これで残り一体だな。こいつのステータスは......、


 スライム Lv.3

 HP 37/37

 MP 3/3

 ATK 7

 INT 3

 DEF 7

 AGI 11



 あれ、前のレベル3のスライムとはステータスが違うな。


《同じレベルでも、ステータスには個体差があります》


 なるほど。ってか、ステータス全部素数じゃね?これでは根基ラディカルでステータスを下げることができないではないか。


《そういうこともあります》


 しかし、たかがスライム。序盤の敵に苦戦するようでは魔王討伐は夢のまた夢。そういう考えが私に謎の自信を生み、私は未加工スライムに駆け寄り、今までよりも激しく攻撃する。


 「くそっ!全く斬りごたえがない!」


 3回ほど斬りつけたがスライムのHPは30/37。このままではあと十数回の斬撃が必要となる計算だ。それに、


「いったぁっ!?」


 今までのスライムよりも素早く、斬撃の後の隙に一発殴られてしまい、HPは現在11/13。私の低HPだと、たった2ダメージも重傷。今までの人生で感じたこともない痛みだ。


「くっ、一旦距離をとるか」


 幸い、素早さは私の方が少し上。痛みが引くまで、様子を見るとするか。


 なんとかスライムと数メートル離れることに成功し、再び相手のステータスを見ると、その間にHPが31/37に回復していた。自然回復が思ったよりも速い......。


《スライム族は体表の粘液により高速な自己再生が可能です》


 となると、この勝負は厳しいな。ヒット&アウェイ戦法でも日が暮れてしまう。


《アドバイスですが、<素因数分解>や<根基ラディカル>は最大HPだけでなく、現在HPにも適用されます》


 ほう。つまり、


「いまだ!<根基ラディカル>!!」


 スライム Lv.3

 HP 2/37


 よし!思った通りだ。相手の最大HPの根基が大きくても、現在HPがそうとは限らない。HPが32/37に回復するまで待ってから<根基ラディカル>を使えば、32=2^5だから、rad(32)=2、つまりHPを2/37まで減らせるわけだ。


「もらった!!」


 この残りHPなら問題なく一撃で倒せた。

 にしても、スライムに苦戦を強いられているというのに、本当に魔王を倒せるのか?


《レベルが上がりました。マスターのステータスを表示します》


 素野数隆 Lv.7


 HP 11/17

 MP 17/17

 ATK 17

 INT 17

 DEF 17

 AGI 17


 やっぱふざけてるだろ、これ。




――――――――――

補足説明・ステータスの階級について


ステータスの階級は全ステータスの平均値によって区分されます。


E級 ~50

D級 50~250

C級 250~750

B級 750~2500

A級 2500~7500

S級 7500~50000

SS級 50000~


つまり、全ステータス17の数隆はE級となります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る