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 世界が反転した。もはやわたしに他人の言葉の真偽を判別する術はなかった。

 父の話を信じるなら、わたしは従伯父に利用されていたことになる。しかし父の話が事実だという根拠はどこにもないし、もっといえば彼が本当にわたしの父親であることさえも定かではない。

 わたしは熟慮を重ねた末、原点に立ち返ることに決めた。父と従伯父の言葉が信用に足らないとしても、従伯父の形見であるあの本は信じる価値があるだろう。従伯父でさえもその悍ましさのあまり手に取ることを厭っていた、あの本だけは。

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