第6話 娘の先生へのはんこう

娘が小学生になり、家庭訪問の時

「娘さんは学習に遅れてます。まだ足し算を指でやってるんですよ!」

といきなり、お叱りを受けた。

私は思った。

えー?保育園あがりだし、そりぁ幼稚園出の子はやれるんじゃないかな。

授業中に着座できるだけ凄いって思うけど、、。

そこで先生に

「あのう、勉強できないとダメなんですか?」と聞いてしまった。

これで先生は呆れ返って帰っていかれた。

だって、一年だよ、学校慣れるだけで大変だし、友達作って楽しけりゃいいと思ってたし。


翌年も違う先生に同じ事を言われて、また、同じ事を返した。

先生、激おこぷんぷん丸で帰っていかれた。

何だか、娘は女子にうまく馴染めてない感じがした。保育園や幼稚園が同じで仲良しグループが出来てたみたい。娘の保育園からは娘ひとりだったから。

その方が心配だったのに。


三年生。

この先生は娘の事を真剣に考えてくれてるって気がした。

「お母さん、勉強についていけないと自尊心が低くなってしまうこともあります。

家でお母さんと一緒に宿題したりしてあげて下さい。

それと髪の毛なんですが、長い髪の毛をボサボサのままです。少し手入れを手伝ってあげてもらえませんか?」

自尊心かぁー。宿題手伝ってる時間無いしなぁ。喧嘩になるよ、絶対。公文に行かせるかな。

だけどーーー!

「先生!勉強のことはわかりました。しかし!髪の毛の事は私も切るか結びなさいと何度も話してます。結んでやるとその場でゴムを捨てるんです。

私だって、あーんな髪の毛が多くてボサボサなのカッコ悪いと思ってますからー!

先生こそ何とかして下さい!!」

「うーむ、頑固ですからね。娘さん、、、。まあ、髪の毛は諦めましょう。

いつか自分で気がつくでしょう。そんなもんです。」


先生、逃げたわね。

そうなの、娘は頑固で叱られると口を聞かない。一言も喋らないしうんともすんとも言わない子だった。


こうして、先生の言うことをきいて公文へ入れることになった。

髪の毛はむりだった、、。



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