第3話 サンペー先生への反抗
これは、小学六年の時。
私は二組。
サンペー先生は三組の担任だった。
何故、サンペーなのか?それは林家三平さんと天パーの髪型がそっくりだったから。いつもヨレヨレの背広とズボンと便所サンダルを履いてた。
パーマンに出てくる小池さんみたいなメガネ掛けてた。
たぶん30代だったんだろうけど、老けてたなぁ。
サンペー先生は、やる気が無いもんだから、他の先生からも軽く見られてた。
あと三組の友達から、給食に異常に執着してると聞いてた。
まずは一番に自分でおかずを、山盛り盛り付ける。何でもそうらしい。児童の事なんか考えてない。フルーツポンチとか器に並々と入れられると児童の分はちょんびりになっちゃうのだ。
うっかり、後からやって来ると、
「僕の分はどうなってる!」と怒り出す始末。
欠席した子の分は家にパンとか果物やプリンなんぞは届けるルールみたいなのがあったのだが、サンペー先生は自分で持って帰ってしまう。
食パンはみみのとこや余りが出るんだけど、それも紙に包んで持って帰る。
その必死な様子に三組の子は、先生は奥さんにご飯食べさせてもらえないんだって言ってた。知らんけど。
その噂が広まると、、。
「三組の教室に入ったらサンペー病になる。」とおかしな話になっていった。
昼の休み時間は自由に他のクラスに友達を訪ねて行ったりしてたのに、三組だけには誰も行かなくなった。
それどころか、三組の教室のドアが開いてたりすると顔を背けて走って通る。
うっかり、サンペー先生に声なんぞ掛けられたら大変だもん。
そのうち、三組の子が自分達の教室に来るのも嫌がるようになったけど、廊下で話すのは良かったし、遊んだりは普通にしてた。
この一線って何だかわかんないけど。
あの頃、三組の子は
「何で、サンペーのクラスになっちゃたんだー!他先生が良かった!」
と皆んなで嘆き悲しんでたそうだ。
でも、サンペー先生のせいでクラスは一致団結して中良かったんだと言う。
んでも、二組で良かったと思っている私です。
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