第2話 理科の宮田先生への反抗

夏休み。

プール出校があった。

暑いし、さしてやる気も無く、プールで遊びながら、ラジオで高校野球を聴いて

騒いでたりするだけ。

先生も持ち回りだから、体育の先生以外はやる気も無い。

プールサイドの日陰で高校野球聴いてたもんね。

勿論、水着なんて着てこない。


ある日、皆んなで戯れてたら、、、?

「ちょっとー!今日のプール担当って宮田っちなの?やだーー!」

宮田先生は理科担当。まだ20代後半らしいのに、ビン底眼鏡で髪の毛ぐちゃぐちゃ。いつも白い白衣みたいの着てて、今で言うオタそのもの。

授業も全く面白くないしで人気なかった。


「ねー!見てよ、海パン履いてる!まさか、プールに入る気じゃないよね?」

「海パン見てよーーっ!毛玉だらけだよぅ!」

「不潔!汚い!やだーーー!」

女子は大騒ぎになった。

昔の海パンは今のような素材じゃ無いから毛玉がつきやすかった。

んでも、つけすぎやろがーくらい紺色の海パンに白い毛玉が付いていた。

宮田先生はなんも躊躇も無く、いきなりプールにドボン。

女子はいっせいにプールから我先にと飛び出した。

普段から朝の朝礼なんかで倒れる常連女子なんか、真っ青になって倒れ込んでた。

「なんのつもりなの?ふざけないで!」学年でも学級委員委員をやってる面々は怒り心頭である。

その日のうちに、宮田先生が毛玉の海パンでプールにドボンしたことは学年女子に知れ渡った。

皆んなは宮田先生と廊下ですれ違う時も息を止めるとかしてた。

「あんなんだから、結婚できないんたって。」

「変態だよね。」


かわいそうにね。

娘曰く、海パンよりも、スネ毛とか胸毛とかギャランドウのがダメでしょうが?

いや、そんなのは問題にはならん。

だってさ、アイドルの水泳大会で西城秀樹や郷ひろみだってさ、スネ毛ボーボーだし秀樹なんかギャランドウだったし。

そーいうのはいいの。

あ、でも最近のアイドルって男性でも脱毛してて毛なんか無くてツルツルだもんね。


時代が変わるとダメなものも変わるってわけね。


んでも、宮田先生はひどいと今でも友達も言うし、私もひどいって思う。

だから、謝らないもんね。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る