第15話 再起の狼煙
慶長7年(1602年)、誾千代が没した後、宗茂は失意の中、江戸へと向かった。しかし、そこで待っていたのは、かつての戦友、本多忠勝の温かい励ましだった。
「宗茂、まだ終わったわけではない。そなたの力は、この国にとって必要だ」
忠勝の言葉に、宗茂は再び立ち上がる決意を固めた。由布惟信、十時連貞ら従者と共に高田の宝祥寺で蟄居生活を送りながら、宗茂は徳川家康に再び仕える機会を待ち続けた。
慶長9年(1604年)、忠勝の推挙により、宗茂は江戸城に召し出された。家康は、宗茂の実力を高く評価し、幕府の御書院番頭として5,000石を与えた。
「宗茂、そなたの武勇と忠義は、わしがよく知っておる。再び、わしのために力を貸してくれ」
家康の言葉に、宗茂は深く頭を下げた。
「ありがたきお言葉。この命、徳川家のために捧げます」
その後、宗茂は嫡男の徳川秀忠の御伽衆に列せられ、慶長11年(1606年)には陸奥棚倉に1万石を与えられ、大名として復帰を果たした。名を俊正と改め、新たな人生を歩み始めた。
慶長15年(1610年)、宗茂は陸奥赤館・上総山辺郡に2万石を加増され、最終的に3万石の領地を得た。そして、この頃から、再び宗茂と名乗るようになった。
夜、宗茂は息子を寝かしつけながら、自らの武勇伝を語り聞かせた。
「…そして、敵の大将、吉原貞安を一突きで仕留めたのだ」
息子は目を輝かせ、宗茂の話に聞き入った。
「父上、すごい!僕も父上のような強い武将になりたい!」
宗茂は息子の頭を撫で、優しく微笑んだ。
「お前なら、きっと立派な武将になれる。だが、武勇だけでなく、人を思いやる心も忘れてはならない」
翌朝、宗茂は息子と共に武芸の訓練に励んだ。
「さあ、父上の太刀をよく見ておけ。太刀はこう構え、敵の隙を突くのだ」
宗茂は息子に太刀の構え、そして、戦いの心得を教えた。息子は真剣な眼差しで、父の教えに耳を傾けた。
宗茂は、息子に武勇だけでなく、立花家の誇り、そして、人を愛し、守る心を伝えた。息子は父の教えを胸に、立派な武将へと成長していく。
キャスト案
* 立花宗茂:綾野剛
* 本多忠勝:緒形直人
* 徳川家康:北大路欣也
* 徳川秀忠:高橋一生
* 由布惟信:阿部寛
* 十時連貞:横浜流星
* 息子:鳥越壮真
見どころ
* 宗茂の再起:失意の中、再び立ち上がる宗茂の姿。
* 息子との絆:武勇伝を通して、息子に大切なことを伝える宗茂。
* 武芸の訓練:息子に太刀の構え、戦いの心得を教える宗茂。
* 立花家の誇り:息子に立花家の誇りと、人を愛し、守る心を伝える宗茂。
* 家族の愛:父と息子の絆、そして、家族の愛を描く。
追加情報
* この物語は、史実に基づきながらも、フィクションとして描かれています。
* 登場人物の心情や人間関係も丁寧に描かれます。
* 家族の愛、そして、立花家再興への強い意志が描かれます。
* 宗茂の苦悩と、そこから立ち上がる姿が感動的に描かれます。
宗茂の話はさらに話を続けた。
天正11年(1583年)3月、吉原口の防戦にて、宗茂は吉原貞安を討ち取るという武功を挙げた。4月、宗茂は、宗像氏貞の居城、許斐山城と、杉連並の龍徳城を落城させ、宗像氏を降伏させた。
天正12年(1584年)8月、道雪と紹運は、大友氏の筑後奪回戦に参陣した。宗茂は、道雪の留守を預かり、立花山城を守ることとなった。
天正13年(1585年)3月、秋月種実率いる8,000の兵が攻め寄せてきた。宗茂は、まず謀叛の素振りを見せた桜井中務・治部兄弟を粛清し、兵を三隊に分けて果敢に城から出撃した。夜襲や火計を駆使し、敵本陣に同士討ちを起こさせ、これを撃破した。さらに、西の早良郡の曲淵房助や副島放牛が拠る飯盛城など、龍造寺氏の城砦を襲撃し、これを奪還した。
立花・高橋軍は、龍造寺・島津勢を破り、筑後国の大半を奪還した。しかし、天正13年(1585年)9月11日、道雪が病死すると、事態は急変した。筑後における大友軍の将兵は、一気に厭戦気分を高めてしまった。
宗茂は、道雪の死を深く悲しみながらも、立花家を守るために奮闘した。道雪の遺志を継ぎ、宗茂は立花家の名をさらに高めていく。
キャスト案
* 立花宗茂:綾野剛
* 立花道雪:渡辺謙
* 高橋紹運:役所広司
* 誾千代:満島ひかり
* 吉原貞安:村上淳
* 宗像氏貞:竹野内豊
* 杉連並:香川照之
* 秋月種実:椎名桔平
* 桜井中務:大泉洋
* 桜井治部:佐々木蔵之介
* 曲淵房助:阿部寛
* 副島放牛:遠藤憲一
見どころ
* 宗茂の武勇:道雪の留守を守り、秋月軍を撃破する宗茂の活躍。
* 道雪の死:立花家に大きな影響を与える道雪の死。
* 戦国時代の戦:夜襲や火計など、戦術を駆使した合戦シーン。
* 人間ドラマ:道雪の死を乗り越え、立花家を守ろうとする宗茂の姿。
追加情報
* この物語は、史実に基づきながらも、フィクションとして描かれています。
* 登場人物の心情や人間関係も丁寧に描かれます。
* 戦国時代の戦の様子や、当時の政治状況などが描かれる予定です。
* 大規模な合戦シーンや、戦術を駆使した戦いの描写が盛り込まれる予定です。
* 道雪の死を通して、人の死、悲しみ、そしてそれを乗り越えていく姿を描きます。
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