第33話
「さすが、俺の由良は可愛いな~。お父さんは絶対に由良を嫁にはいかせないからな!いつもは尊が邪魔するが、由良の髪はさらさらで気持ちいいな」
ずっと撫でていたい、とにこにこと由良の頭を撫でては髪を梳いていく。
その顔は嬉しそうで蕩けるように甘い。
嫁に行く予定は今のところないが、ずっと由良を家に置いておくつもりか。
由良は思わず苦笑する。
圭介に先ほどまでのきりっとした仕事顔は見当たらない。
「ねえ、お父さん」
「なんだ?あの坊ちゃんになんか言われたのか?よし、お父さんが懲らしめてやるからな」
何かを言う前に圭介が顔を歪める。
大切な取引相手の大事な孫に何をするつもりだ。
榊グループの会長としての顔を捨てた圭介ははっきり言ってどうしようもない思考をしていると思う。
とくに由良に関することには特に。
「……私とお父さん、似てるんだって」
ぽつり、とこぼされた一言に圭介は由良の頭を撫でる手を一瞬止めた。
そのあとまた嬉しそうに笑って。
「そうかそうか!由良は俺の娘だからな」
また由良の頭を撫でた。
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