お前ではない

お前の事はただの友達だと思っている。

お前はどう思っているのかは知らないし、僕は当然男だから理性がほつれた時にはお前に欲情してしまうこともある。

だけどお前の事は友達だと思っているし、間違いが怒ってしまっても友達のままでいられると思う。友達で居たいと思う。

嫌いになられると当然傷つくし、無視されると暗い気持ちになる。

バイト中ずっと無視してくるものだから逆に年老いて妄想好きな人格を持つ僕は逆に僕の事が好きなのかな、と思ってしまう。

そうすると、車に残る煙草と香水と独特な異臭も脳を悩ませる要素要素になってしまう。

風呂に入らないこともあると言伝に聞いた時はまあ、引いたしあり得ない不潔、獣臭さの正体見たり、それで母親と喧嘩してるのバカじゃねぇの?とか思いもした。

お前の母親と僕の母親は友人同士だから僕とお前も仲良くなれたら素敵だなって思ってたんだけどやっぱり無理だよ。風呂入らない奴はちょっと無理。

まあ、お互い様か。こんなポエムを書くやつは無理。って思うといいよ。

派手な格好と図々しさと口数の多さだけで中身のあることを一つも言わない空っぽなお前は僕とよく似ていてイライラもした。

その空洞を隠すために良く喋るのだと気付いた時にいたたまれなくなったし、人に感情移入しすぎて病んでしまうところにやさしさを感じた。

でも結局僕は、お前の中にもう一人の僕を投影してもう一人の僕を愛していたにすぎないのかもしれない。

別に全然お前の事なんか好きじゃない。童顔で背が低くて、僕の事を無視しなくてお風呂にもしっかり入って髪を染めず化粧もあまりしない美人が好きだから。

お前ではない。決して。

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