第1話 幕開け

 「わあっ!!!」


 という悪い夢を見て布団から飛び起きた。

 (ふぅ……夢か、焦ったー。死んだかと思ったー)

 汗が体外に滴る。


 (はぁ、ってか今何時だ?)


 手探りで時計を探す。しかしどこにもない。


 (……あれ?)


 の時計がない。

 (あれ?ここにいつも時計おいているはずだけど)

 体を上げて見てみる。


 (……あれ?いつもよりも机が豪華に……。いや、寝ぼけているのかな……?)


 もう一度目を擦って見てみるが、同じ光景だ。

 (あれ?やっぱり豪華な机になってる……ってしかも!よく見たらベッドも豪華で綺麗になってるじゃん!)


 「あれ……?ここ、どこ?」


 キョロキョロしてるとドアを誰かがノックした。

「朝食のご用意ができました」


 (……は?うちのママはこんなに丁寧じゃないぞ?)


 すると咄嗟とっさに、

「ここ、どこですか?」と言ってしまった。

 その問いかけにドアの向こう側の人間は、もちろん困惑した。


「……はい?」

「だから!ここはどこなの?」

 この事態に更に困惑したドアの向こうの人間は直接話を聞かざるを得なかった。

「すみません、入りますね、失礼します」


 するとドアの向こう側にいたのは……



 「!!!」



 綺麗なセンター分け、紫色の髪の毛に黒色のメッシュ。綺麗な黄金色の目に背が高い美青年が目の前に……!


「……え!!」

「失礼します。大丈夫でしょうか?」


 なんと!目の前にいたのは柑奈の最推し、【オリゼ・アスペルギルス】だった!


「え!!オリゼ!何でここに!!」

「……ん?」

 オリゼは首を傾げた。その姿に更に惚れた。


「え?はわわわわ!化粧とかしてないのに~!すっぴん恥ずかしいー!」

「何を言ってるのですか?『フラバス』」

「……え?フラバス?」

「はい」

「え?フラバス?……」


(ってかフラバスって誰やねん!!)


 恐る恐るオリゼに質問する。

「あの、おかしいとは思うんですけど、私って何でここにいるんですか?」

「……え?それは『僕の家族』だからです」

「えっ?嘘……」

 頑張って冷静さを取り戻す。


(と、言うことは私は【フラバス・アスペルギルス】ってこと!?)

 そして期待を胸に膨らませ、追加質問をする。

「じゃあ私はあなたの家族関係の何に当たりますか?」

「……え?今日は本当に様子がおかしいですよ?あなたは、ですよ」


「えっ!?私、オリゼの妹なの!?!?」

「本当にどうしてしまったのですか?まるで別人のようですよ」

「え!?私まさか、漫画の世界に入ってしまった!?異世界転生きたーーーー!!」


 オリゼはいきなり意味わからないこと叫ばれて困惑している。


 (ってことはあそこで私は死んだってことかあれは現実だったのか。まあ、いいか。大好きな漫画に転生できたし)


「あの、朝食が……」

「はい!今行きます!!」

「……あ、朝から元気ですね、では、行きますよ」

「はーい」


 ドアを開けるとそこには金と銀が調和したような美しい内装が目に入った。広大で窓も大きい。まさしくそこは貴族の家だった。


(こ、こんな大貴族の家族に転生してよろしかったのでしょうか?神様~)


 そしてたくさんの部屋がある中でも特に豪華な部屋に来た。そこは食堂だ。一番初めに目に入ったのは紫色の群れだ。


(うおー!!広すぎる!これ珍しく人数と家のデカさ比例してるやつじゃん!)


 目の前には豪華な朝食が置かれていた。

「朝食、朝食♪……え?」


 しかし目の前にあるのはとても豪華で美味しそうな『甘いもの』ばかり。


 結婚式で見るようなウエディングケーキやフルーツの乗った大きいパンケーキ、その他店で売られているような綺麗なスイーツの数々。

 それに混じってがあった。


「こ、これほぼデザートしかないじゃないですか?」

 するとオリゼが驚愕の顔をする。

「え?フラバス、何を言っている。毎日食べてるだろ。我らアスペルギルス家は毎日ケーキ、パン、ご飯などの糖類系の穀類をいつも食べているのではないか」

「……え?あ、ああー。」


(そういえばアスペルギルス家では穀類のみ食べるんだっけ?こんな炭水化物ばかり食べてると太る~!野菜が食べたい!!)


 食事の合掌を終えてアスペルギルス家は朝食を摂る。

 フラバスは朝から大量の生クリームとスイーツしか食べられないため食に対し寡欲になる。しかし、その考えを打破した。


 (もう太ってもいいや!食べてやるー!!!)

 フラバスは目の前にあるケーキを一口、口へ運ぶ。


 「!!」


 すると目の前に虹色の光が現れた気分になる。ふんわりとした甘すぎない生クリームが口いっぱい広がり、ほんのりフルーツのような甘味が丁度よくマッチした。

 そして何よりケーキから香るバラのような香りが更に食欲をそそる。まさに、今までに食べたことがないくらい美味しいケーキだった!


「美味しすぎる!!」


 (意外と朝からケーキいけるかも!これ毎日食べられるの幸せすぎでしょ!!)

 フラバスは次々にケーキを食べ、ついには食に対して貪欲どんよくになった。


「ん?たくさん食べるな。フラバス。」

「……え?あ、あ!うん!今日は食欲すごいんだー!」

 幸せそうな満面の笑みを見せる。


 そして大勢の家族からオリゼの隣にいる男性たちを見つめる。


(あっ!この人たちも漫画でみたぞ!オリゼの隣にいる人はアスペルギルス家次男の【グラウクス・アスペルギルス】だ!その隣にいるのは三男の【ソーエ・アスペルギルス】で、その隣の隣にいるのは四男の【テレウス・アスペルギルス】だ!兄弟揃ってイケメンで可愛いなぁ……と、いうことは私もアスペルギルス家の一員だから……!私も美少女に!?!?)



「っしゃあー!!やったー!!!」

「「「!!」」」


 静かで心地よい音楽が流れていた空気観の中、フラバスがいきなり大声を出すので、全員心臓が飛び出しそうになった。


「どうした!急に!」

「いや!何でもない。」


 (こんな世界に転生できたなんて!幸せすぎる!!)



 ◇◇◇

 フラバスは早く外に出たいあまりに、うずうずしていた。

「出掛けてきます!」

「なっ!待て!フラバス!」

 オリゼがフラバスを強引に引き止める。

「ん?」

「出掛けるときはこれを付けるんだ!」


 それはひらひらとした顔隠しのようなものを渡された。


(あ!そういえばこれはストーリーの中では私たちがアスペルギルス家の人だとバレないために顔に付けるやつだ!名前知らんけど!)


「……わかった。つけとく」

 その布をもらって化粧を始める。



 (えーー!!!!)


 化粧した結果、これまでにない美少女が鏡に現れた。


 (私、めっちゃ可愛い……)

「お似合いだな。フラバス」

 隣にいたオリゼは、フラバスに微笑みかけた「わあっ!!!」


 という悪い夢を見て布団から飛び起きた。

 (ふぅ……夢か、焦ったー。死んだかと思ったー)

 汗が体外に滴る。


 (はぁ、ってか今何時だ?)


 手探りで時計を探す。しかしどこにもない。


 (……あれ?)


 の時計がない。

 (あれ?ここにいつも時計おいてるはずだけど)

 体を上げて見てみる。


 (……あれ?いつもよりも机が豪華に……。いや、寝ぼけてるのかな……?)


 もう一度目を擦って見てみるが、同じ光景だ。

 (あれ?やっぱり豪華な机になってる……ってしかも!よく見たらベッドも豪華で綺麗になってるじゃん!)


 「あれ……?ここ、どこ?」


 キョロキョロしてるとドアを誰かがノックした。

「朝食のご用意ができました」


 (……は?うちのママはこんなに丁寧じゃないぞ?)


 すると咄嗟とっさに、

「ここ、どこですか?」と言ってしまった。

 その問いかけにドアの向こう側の人間は、もちろん困惑した。


「……はい?」

「だから!ここはどこなの?」

 この事態に更に困惑したドアの向こうの人間は直接話を聞かざるを得なかった。

「すみません、入りますね、失礼します」


 するとドアの向こう側にいたのは……



 「!!!」



 綺麗なセンター分け、紫色の髪の毛に黒色のメッシュ。綺麗な黄金色の目に背が高い美青年が目の前に……!


「……え!!」

「失礼します。大丈夫でしょうか?」


 なんと!目の前にいたのは柑奈の最推し、【オリゼ・アスペルギルス】だった!


「え!!オリゼ!何でここに!!」

「……ん?」

 オリゼは首を傾げた。その姿に更に惚れた。


「え?はわわわわ!化粧とかしてないのに~!すっぴん恥ずかしいー!」

「何を言ってるのですか?『フラバス』」

「……え?フラバス?」

「はい」

「え?フラバス?……」


(ってかフラバスって誰やねん!!)


 恐る恐るオリゼに質問する。

「あの、おかしいとは思うんですけど、私って何でここにいるんですか?」

「……え?それは『僕の家族』だからです」

「えっ?嘘……」

 頑張って冷静さを取り戻す。


(と、言うことは私は【フラバス・アスペルギルス】ってこと!?)

 そして期待を胸に膨らませ、追加質問をする。

「じゃあ私はあなたの家族関係の何に当たりますか?」

「……え?今日は本当に様子がおかしいですよ?あなたは、ですよ」


「えっ!?私、オリゼの妹なの!?!?」

「本当にどうしてしまったのですか?まるで別人のようですよ」

「え!?私まさか、漫画の世界に入ってしまった!?異世界転生きたーーーー!!」


 オリゼはいきなり意味わからないこと叫ばれて困惑している。


 (ってことはあそこで私は死んだってことかあれは現実だったのか。まあ、いいか。大好きな漫画に転生できたし)


「あの、朝食が……」

「はい!今行きます!!」

「……あ、朝から元気ですね、では、行きますよ」

「はーい」


 ドアを開けるとそこには金と銀が調和したような美しい内装が目に入った。広大で窓も大きい。まさしくそこは貴族の家だった。


(こ、こんな大貴族の家族に転生してよろしかったのでしょうか?神様~)


 そしてたくさんの部屋がある中でも特に豪華な部屋に来た。そこは食堂だ。一番初めに目に入ったのは紫色の群れだ。


(うおー!!広すぎる!これ珍しく人数と家のデかさ比例してるやつじゃん!)


 目の前には豪華な朝食が置かれていた。

「朝食、朝食♪……え?」


 しかし目の前にあるのはとても豪華で美味しそうな『甘いもの』ばかり。


 結婚式で見るようなウエディングケーキやフルーツの乗った大きいパンケーキ、その他店で売られているような綺麗なスイーツの数々。

 それに混じってがあった。


「こ、これほぼデザートしかないじゃないですか?」

 するとオリゼが驚愕の顔をする。

「え?フラバス、何を言っている。毎日食べてるだろ。我らアスペルギルス家は毎日ケーキ、パン、ご飯などの糖類系の穀類をいつも食べているのではないか」

「……え?あ、ああー。」


(そういえばアスペルギルス家では穀類のみ食べるんだっけ?こんな炭水化物ばかり食べてると太る~!野菜が食べたい!!)


 食事の合掌を終えてアスペルギルス家は朝食を摂る。

 フラバスは朝から大量の生クリームとスイーツしか食べられないため食に対し寡欲になる。しかし、その考えを打破した。


 (もう太ってもいいや!食べてやるー!!!)

 フラバスは目の前にあるケーキを一口、口へ運ぶ。


 「!!」


 すると目の前に虹色の光が現れた気分になる。ふんわりとした甘すぎない生クリームが口いっぱい広がり、ほんのりフルーツのような甘味が丁度よくマッチした。

 そして何よりケーキから香るバラのような香りが更に食欲をそそる。まさに、今までに食べたことがないくらい美味しいケーキだった!


「美味しすぎる!!」


 (意外と朝からケーキいけるかも!これ毎日食べられるの幸せすぎでしょ!!)

 フラバスは次々にケーキを食べ、ついには食に対して貪欲どんよくになった。


「ん?たくさん食べるな。フラバス。」

「……え?あ、あ!うん!今日は食欲すごいんだー!」

 幸せそうな満面の笑みを見せる。


 そして大勢の家族からオリゼの隣にいる男性たちを見つめる。


(あっ!この人たちも漫画でみたぞ!オリゼの隣にいる人はアスペルギルス家次男の【グラウクス・アスペルギルス】だ!その隣にいるのは三男の【ソーエ・アスペルギルス】で、そのその隣にいるのは四男の【テレウス・アスペルギルス】だ!兄弟揃ってイケメンで可愛いなぁ……と、いうことは私もアスペルギルス家の一員だから……!私も美少女に!?!?)



「っしゃあー!!やったー!!!」

「「「!!」」」


 静かで心地よい音楽が流れていた空気観の中、フラバスがいきなり大声を出すので、全員心臓が飛び出しそうになった。


「どうした!急に!」

「いや!何でもない。」


 (こんな世界に転生できたなんて!幸せすぎる!!)



 ◇◇◇

 フラバスは早く外に出たいあまりに、うずうずしていた。

「出掛けてきます!」

「なっ!待て!フラバス!」

 オリゼがフラバスを強引に引き止める。

「ん?」

「出掛けるときはこれを付けるんだ!」


 それはひらひらとした顔隠しのようなものを渡された。


(あ!そういえばこれはストーリーの中では私たちがアスペルギルス家の人だとバレないために顔に付けるやつだ!名前知らんけど!)


「……わかった。つけとく」

 その布をもらって化粧を始める。



 (えーー!!!!)


 化粧した結果、これまでにない美少女が鏡に現れた。


 (私、めっちゃ可愛い……)

「お似合いだな。フラバス」

 隣にいたオリゼは、フラバスに微笑みかけた。彼女は顔をリンゴのように赤くする。

「えっ!そ、そんなことないよー♡」


(推しに直接かわいいって言われるとかマジで嬉しすぎる!)


「じゃあ行ってきます!」

「ああ。いってらっしゃい」で嬉しすぎる!)


「じゃあ行ってきます!」

「ああ。いってらっしゃい」




 しかし、私はこの世界に転生して一番大切なことにまだ気づいていなかった。




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 こんにちは。琥珀こはく まなです。


 初投稿から今回、二回目の投稿です。物語もまだ序盤の序盤です。本日も読んでくださり、ありがとうございます。


 前回いいね、フォローしてくださった人、ありがとうございます🥰


「面白い!」「気になる!」と思ってくださったら、お手数をおかけしますが、アドバイス、☆、♡、感想、よろしくお願いします。


 毎日投稿頑張りますので、温かい目で見てください。

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