第20話 城下町デート(+妄想)

 徳川との戦を目前に控えた俺は癒しを求めて姫のもとに向かった。


「姫、、ちょっといいか?」

「なんじゃー、しま?」

 いつ見ても姫は可愛いいな、令和の世であれば、アイドル顔負けやん!そんな姫に先輩って言われたい、、後輩属性に弱い俺はそんな愛くるしい姫を見て妄想にふける、、まじ尊い、、


「よーがあるなら早う言わんか!」

「にやにやした顔が気持ち悪いぞ!しま!」

 いらだった姫に我に返る、、ちょっと言葉にトゲがあるが、そこが言い、姫の罵倒クラブがあるなら本気で入会しようかと、考えてしまう島であった。


「ごめん、、姫、、少し考え事してた」

「良かったら、城下町を散歩しないか?」

「それならそうと、、早ういわんか!」

「わらわも退屈をしておった、、」

「早う行こうではないか!」

 島のお誘いに姫は興味津々で食い気味の姫たんたんである。そして俺達は城を後にして、町に出かけるのであった。


 晴れ渡る空、、天気も良いし、、横を見渡せば、美少女、、うんうん!お散歩日和に最適回である!


 ふと、姫を見てみると、なんだが物欲しそうな目で露店の商品をじっと見つめていた。


「姫!それほしいの?」

「ちと、、可愛いいと思ってな」

「気にいったんだったら買おうか?」

「イケオジから軍資金を調達したから、遠慮しなくていいから」

 姫が見ていたのは蝶々の銀細工をしているカンザシだった。整った顔立ちの姫には凄く似合う。


「いる…」

 少し遠慮深く呟いた姫がなんだかドキッとした。さっきのは、まじやばかった、、俺が好きなのは「まゆ」だが、、少しずつ、、姫を気になり初めているのが、なんだかもどかしい。


「おっちゃん!これ下さい!」

「まいどありー」


 姫は、、お目当ての物が買えたみたいで、ご機嫌のご様子である。やっぱり女の子は笑顔が一番可愛いい、、こんな日がいつまでも続けばいいのに、、

それから、城下町デート(妄想多め)を十分に楽しんで辺りも暗くなってきたから城に帰ることにした。


 町を出て少し離れた時、なんだか後をつけられてる気配がした。恐らく複数いると予測、、ちと面倒だな今日は師匠から譲り受けた「物干し竿」は城でお留守番だし、護身用に持ってきた小刀(ナイフ)しかないし、、困った、、


「姫、、、」

 そう言って姫の手を握った。

「おい!島!いきなりなんじゃ!!」

「後をつけられてる、、走るよ」


 かれこれ20分くらい走ったかな?少し城から離れたが、なんとか撒けたみたいだ。少し落ち着けるところがあったので、少し休憩することにした。


「しま!ちゃんと説明せい!」

「町をでた時、鬼の気配がした」

 あの独特な気配、忘れもしない、どうやら俺達のことバレてたみたいだ、、淀殿を助けた時、生き残りがいたか、、


「少し休もうか?疲れたでしょ?」

「もうくたくたじゃ、、」

 その時、物陰から強い気配を感じた、、どうやら撒いたと思ったのは勘違いで、俺達がここに誘導されたのか、、、、


 それから数分もたたない内に辺りを鬼に囲まれた。そして、一人ガタイがでかく腕は丸太のように太い鬼がいる、、、背中には無数の刀を携えている。


「姫、、どうやら休むのは、、まだ先みたいです」

「しま、わらわを置いて逃げろ!」

「何を言ってるんですか?そんなコトできる訳がないじゃないですか?」

「わらわでもわかる、この威圧感、、、、恐らく強者じゃ」


 これっ、、是対絶命なピンチじゃねぇ、、武器も小振りの刀しかない、、敵は大勢(30鬼)


 「おまえらか??先日の襲撃の邪魔をしたのは、後一歩で淀をあのお方に献上できたところを!」

 あれ、、鬼さん、、めっちゃ怒ってる、、なんとか交渉で見逃して貰おうと思ったけど、、やっぱり無理だよね。


「我は八本刀の一人、、武蔵坊弁慶なり」

「ここが、おまえらの墓場にしてくれよう!」


 まじか、、弁慶って言ったら平氏と源氏の戦いで有名な義経の家来やん!これ無理ゲー確定やん!


 かくして、、島は弁慶の脅威から姫を守れるのか?多勢に無勢、、逆転の一手は己で切り開くしかない!己を信じて立ち向かえ!


続く


 





 


 

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