第11.5話 島の日常、、恋愛スキル0の過去

 とある日、俺は「まゆ」と少し言い争いになった。まゆは昼も夜も働いている、、、なかなか予定が合わない日が多い、、口では、、いつか一緒に遊びに行こうねと言ってくれるが、今だにデートらしいデートをしたことがない、、


 でも、、それが不満だって、、そう言う訳ではない、、「まゆ」が忙しいのは、わかってるし、仕事を一生懸命するところは大好きだ!応援したくなる。


 でもな、、遊びに行こうと言って半年以上が経ち、それが実現しないことに、、正直つらい、、遊びに行きたいって言うのは、ただの口実で、少しでも長く「まゆ」の隣にいたいだけ、ただそれだけ、、

でも、どうしても口約束が嫌いな自分がいる。ダメなら最初から言わないでほしい、、


 それと、、一度でもいいから、「まゆ」から島に逢いたい、、この日、予定はどうって言ってほしかった。


 俺だけが、、逢いたいんじゃないかって、自暴自棄になる。


 それで、、「まゆ」の気持ちが知りたくて、ダメだとわかっているのに、しつこく誘って「まゆ」を困らせてしまった。これだから恋愛スキル0のデブは好きな人を困らせて何をやってるんだが、、


 なんで、、こんなに俺が口約束が嫌いなのは、ある過去のトラウマが原因である。


 俺の高校時代は最初、すごく暗かった。家から遠い高校に入学したこともあり、あまり馴染めずにいた。


 でも2年のクラス替えの時、ある人に出会った。そいつは、少しファンキーなやつで、今まで接したことがないタイプであったが、、妙に気が合い、、すぐに仲良くなった!高校時代の一番の親友である。


 彼とのエピソードとしては学校のスキー合宿の前日に2人で「大食いチャレンジ」に挑戦!なんとかチャレンジには成功したが、翌日のスキー合宿は胃もたれと吐き気と格闘、、2人して何やってんだと、2人反省会をしたのは、いい思い出だ。


 それから学校を卒業し俺は大学に彼は就職。それを機に次第に会う頻度は少くなった。メールではいつか、あそこに行こうだとか、、また会おうとか、、

連絡を取り合っていたが、、


 その当時、俺は大学2回生で、、コンビニの深夜バイトに加え、クラブのキャプテンをしていた、、部員は4名しかいなく廃部の危機であった、、一度始めたことは、諦めたくない性格の俺は部員の勧誘に必死だった。


 その影響もあり彼と中々会えない日々が続いていた、、、それで、やっとクラブも落ち着いてきたので、自分に余裕ができ、いざ、彼と会う約束をした。


 でも時はすでに遅く、、もう彼ともう会うことは叶わなかった。急な突然死、、、


 その時、初めて後悔をした、、もしかしたら、、もっと早く彼と会っていたら、、彼の異常に気が付き、、助けられたんじゃないのか??そればっかりが頭に浮かんだ、、何より、、もう会えないと思うと悲しくて、まだまだ彼とやりたいことは、いっぱいあった、、


 それから、、俺は後悔をしない生き方をすることに決めた。だから、、人はいつ死ぬか、、わからないし、今生きてることが、当たり前じゃないと、、


 だから口約束が嫌いだ、、あの時の気持ちが、、フラッシュバックする、、


 ても「まゆ」が言ったことは口約束だと思いたくないし、信じたい、、だから「まゆ」に不快な思いをさせてしまった、、


 それで謝りのLINEを送って俺は「まゆ」のいる町に出張にきている。駅前のホテルで泊まって、、今自分が考えていること、トラウマのことを日記に書いている。


 これから、「まゆ」は夜職に行く、行けば会えるが、どの顔で会えばいいのか、わからない。


 こんな面倒くさいデブ、嫌いになったのかも、、嫌な想像ばかり浮かんでくる。


 でも、、あの時、、誓ったように後悔はしたくない、未来を選択するのは島だ、、自分を信じて前に進もう。


続く


 





 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る