第7話 約束
そっと床がきしむ音がした。小次郎の声に呼応したのか、1人の女の子が潤んだ瞳で姿を表した。
「島、、、生きてて良かった、、、」
そこに現れたのは、涙を浮かべながら俺のことをじっと見つめる小さな女の子だった。
「もしかして、舞姫?」
「そうじゃ、、わらわじゃ、、」
突然の再会に俺の思考はついていけない、目の前にいるのが、あの悪態をついていた舞姫でたしかに「まゆ」と一緒に未来に送ったはずたが??
「どうして?元いた世界に送ったはずだけど」
「バカモン」
「わらわは霊体じゃ、、時空の狭間が現れた
瞬間、まゆと分離したのじゃ」
「おぬし、1人おいて行くなんて、、できようか」
まさかの展開に俺はあ然とした、、、、
「今回は小次郎がいたから、無事ですんだものの
あのままだと死んでおったぞえ」
「ごめん、舞姫」
「わらわは怒っておる!」
「次はないぞ、わらわの許可なしに、わらわを
1人にするでない!」
「舞姫、、、もう1人でバカなことはしない」
「約束する」姫の言葉が胸にしみる。
「わかったなら、それで良い」
そして気になるのは、、なぜ?霊体のはずが実体があるんだ、、姫の言葉が嬉しくて、そっと姫を抱きしめる。
「急にどうしたのじゃ?」
突然のハグに照れる姫、、可愛い、、
「舞姫の気持ちが嬉しくて」
あらためて姫を見るが、、年は15歳位で絶世の美少女だ。前にテレビで見た千年に1人のアイドルなんて目じゃない!二つ名をつけるとしたら「一万に1人のロリ少女」と名付けよう!
「ところで舞姫、、なぜ実体が??」
「わしにも、わからぬが、おそらくお主が
かけた術の力の影響で奇跡が起きたのかも」
恐らく、破邪の力の影響で舞姫の願いが術の力と共鳴し舞姫の体を実体化したのだろう。
そして、姫の気持ちが本当に嬉しかった。こんなにも俺のことを心配してるなんて、、
「まぁまぁまぁ、話はそこらへんに飯にしよう」
2人の世界に居た堪れなく、小次郎が
話題をかえた。
「島もお腹すいただろう?」
「とりあえず、朝釣った魚があるから、
焼き魚にしよう!」
「そうですね、小次郎殿、お願いします」
さてさて、なんとか窮地を脱した島右近、、今後の展開やいかに、「あやかし」がうごめく狂乱の時代、果たして元の世界に戻れるのか??
それとも、、、
続く
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