そして千年経った命(命視点)
兄上を待ち続け千年が経った、稲荷眷属見習いとして色々経験を積み正式な眷属になる事が出来れば神通力を多く融通してもらえるのだけど、未だ眷属になれていない、私には破壊することで得られる幸せと、心からの成功体験の二つが必要と言われている、後者は色々な人を幸せにしても絶対に得られないだろうと思っている、私は兄上を幸せにしないと心から喜べないから、千年も経つと色々記憶が蓄積されるのだけど、兄上を待つ寂しさが深くなりすぎて悪い方向に魂が育ちそうだったので先輩から記憶の封印を薦められたけど、兄上の記憶を消すなどあり得ないので兄上と一緒だった大切な記憶と約束を残して兄上が亡くなってからの百年まで魂の成長が著しく大切な期間だったので、そこまでは記憶は残してその後の記憶と百年事に増した力を一緒に尻尾に封印していった、幸せの生成が根幹にあった私の魂が長い年月と記憶の封印で兄上大好きの二本柱の魂になりつつある、そして今九尾から十尾に増やそうとしたのだけどなぜかいつも通りに増えない、分からない事は先輩に聞こう
「眷属見習い命、質問があり先輩方にご助力頂きたく馳せ参じたした次第、先輩方にお目通りをお願いいたします」
「何だい?命、先輩にまかせなさい」
「はい、有難う御座います、実は普段通り尻尾を増やして力と記憶を封印しようとしたのですが、上手く行かなくて」
「あー、もうその時期か、命は眷属見習いとは言っても妖狐と余り変わらないから、妖狐でたどり着ける格の限界が来たんだね」
「そうなると記憶の封印が出来ないのですか?」
「一応手はあるよ、それぞれ記憶を封印している尻尾に前以上の力を封印してご覧なさい」
「はい、分かりました、ん?何だかまだ記憶を封印出来そうな感じが」
「その通り、それでもっと封印ができるよ」
「何だか怖いですね、ここまでの力と記憶を封印出来る何て」
「やろうと思えばもっと出来るよ、ただし魂が育ちきるまで尻尾の封印を解いては駄目だよ悪狐に墜ちてしまうからね」
「はい、以前にも仰っていたことですね心得ております」
「いやー命が眷属になるのが楽しみだな将来有望だよ」
「有難う御座います」
こうやって千年経とうが兄上に対する思いを失う事無く、悪狐にならずに出来ている、後何年だろう?早く来てください兄上
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