閻魔様滝雄の魂確認(閻魔様視点)
私は忙しい、途切れることのない魂の裁定、それだけではない、地獄で魂の浄化が済んだ者の確認や途中経過も見る、重要な事だから手は抜かない、部下に任せても良いが難しい案件はこちらに来るので印象深い魂は自ずと覚えてしまう、それは部下達も同じ様で
「閻魔様彼の者地獄を修行場と間違えておりませんか?」
部下が以前途中経過を見たとある魂の事について話しかけて来た
『あやつの取り込んだ魂の業が浄化されている事に気付いたのだろう元々そういう方面に強い奴ならば魂を見つめ直す事に敏感だからな、もしこのままで行けばとんでもない者が出来上がるかもしれないぞ、和の国の神はここまでを見据えていたのかもしれないな』
地獄で修行をしたとしても生まれ変わる時には記憶を無くすので、生まれてすぐに力を出すことは無いだろう、もしくは力に気付かず一生を終える事もある
「では、このまま責め苦を続ければよろしいのでしょうか?」
『そうだな、一度こちらに連れてきてくれ』
念の為直接見ておこう
「はっ、分かりました!」
少しの間普段の業務をこなしていると
「閻魔様、連れてまいりました」
一つの魂が入ってくる
『うむ、来たか多治比滝雄』
前世の名前を呼んだが反応がない
『どうした?何故返事をせぬ?』
「へ?私の事ですか?」
『ふむ、この点は順調よく行っておるな』
記憶がちゃんと無くなってきておる、何も不備はない
『では後残り四百年の責め苦をし続けると良い』
なぜ修行に明け暮れているのかは分からないが今のところ問題無い
「多治比滝雄……」
「ほら来いわのへの四百四十四番!」
「あっ、はい!」
一応少し彼の者を気に掛けておくように部下に言っておこう、
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