第41話
———心なしかキリッとした2人が生還した。
親御さん達曰く
「まあ合格点かな」
との事。
お互いに「ごめんなさい」した後、2人は早々に旅立って行きました。
道具は当初予定していた“私が考えた最適最強の旅行グッズ”から大幅変更しました・・・と言うか、やっぱりダメ出しを沢山頂いちゃいまして。
「快適過ぎて旅じゃ無いわよ、こんなの!」
「これが必要だって言うなら寧ろ旅立たなくて良いだろ」
異世界小説で良くある異次元快適テントは絶不評でした。
アイテムバッグは支援物資目的の為許されたけど、当初考えていた相互物を送り合える仕様の物は却下されたよ。
「親元離れて2人で旅立ちたいんだろ?」
「これじゃあ一緒に行ってるのと変わらないよ。自立の弊害!」
ちょっと力作だったからしょんぼりしてたら、気を利かせたアガラが偶に手紙を忍ばせてくれる様になった・・・交換日記かな?
物が腐らないように時間停止機能とかはつけられたけど、その位しか出来なかったよ。
旅は長期になるだろうから、支度は旅慣れてる親御さんがしてたな。
めっちゃ普通の装備で心配だけど、もう口出さないよ。
「気をつけて行ってきてね」
責任を感じてここ数日はずっと胃を痛めてたんだけど
「無理せず帰ってくれば良いよ。最悪世界が滅びる事になってもここだけは俺が守るし」
とアガラが身も蓋もない事言い出した!
・・・これ、私の心労を軽減してくれようとしている感じだよね・・・うう、愛を感じるよ、ありがとうアガラ。
「あはは、まあ頑張ってくる!」
「神様にも“只の時間稼ぎ”って言われてし、そんな気負ってねーから大丈夫。旅は自分から言い出した事だしミリアは本当気にしなくて良いからな!」
って。
皆が優しいよぉ。
見送りは私が1人で号泣して別れたよ。
———他の皆はあっさりし過ぎだと思う。
「・・・無事に帰って来てね」
と言う呟きはもう見えなくなった2人に向けての自己満足だったかもしれない・・・と黄昏てるミリアだったが、実はそこに居た皆がちゃんと声を拾ってたりする。
・・・言うとまた1人で悶え始めるだろうから敢えて誰も突っ込ま見ませんでしたが・・・確実に黒歴史は1つ更新されてしまった模様。
———皆の腹筋がちょっと鍛えられた、とだけ言っておこう。
・・・因みに、国を飛び出した後の2人はと言うと
「やっほほーーーーーーーーーいっ!!!」
「ひゃっはああああーーーーーー!!!」
矯正虚しく。
しっかり調子に乗って、はしゃぎ倒して爆速で砂漠地帯を駆け抜け中であった・・・。
軒並み能力アップしたお陰で、走るだけでも前と違って全然楽しいのだ!
全力疾走しても疲れないし、全身で風邪をビュンビュンと切って走るのが気持ち良過ぎた。
・・・ミリアは始終使命の事を気にしてた様だったけど、そもそもそれを受けたのが自分達の判断で、且つ利があったからだし。
能力はありがたーく、自分達の為に有効活用していく算段だし。
旅にもこうしてすんなり出させて貰えてラッキー、位にしか思って無かった。
———両親も言ってたけど、マジ過保護に気にし過ぎだったよな、と土下座の時とか別れ時の大号泣とかを思い出して2人でほのほのと笑う。
「心配してくれてんのは十分伝わるんだけど・・・ちょっとモヤモヤーとしちゃったわ〜」
「俺らも赤子じゃねーからなぁ・・・自分のケツは自分で拭けるってとこ見せねーとな!」
アガラも“最悪は”とか言って失敗した時の話とかしてたし、と思い出しむむむっと口をへの字に下げる。
「クロエ!」
「うん、やり遂げようっ!」
と気合を入れ直した2人は、その後直ぐに1人の行き倒れに遭遇する事になる。
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