第20話 売買契約
「お父様御呼びでしょうか?」
「早速で悪いが、シェトラ領とシェランド領に向かいたい、手伝って貰えないだろうか?」
「ショコラ、プリン手伝って貰える?」
「「了解した」」
「お父様手伝って貰えるそうです。今から出発して大丈夫ですか?」
「ああ、後クレイとシャルレ卿とセイルにマリに数名の騎士がいるが大丈夫だろうか?」
「プリン大丈夫だよね?」
「ああ、それぐらい大丈夫だ。」
「ならばお願いしよう。」
「お父様、どちらから向かいましょうか?」
「シェトラ領から頼んでいいかい?」
「プリン分かる?」
「大丈夫だ。」
「ならシェトラ領にお願いするね。では出発します。皆さん気をつけてください。」
「早速で悪いが、シェトラ領とシェランド領に向かいたい、手伝って貰えないだろうか?」
「ショコラ、プリン手伝って貰える?」
「「了解した」」
「お父様手伝って貰えるそうです。今から出発して大丈夫ですか?」
「ああ、後クレイとシャルレ卿とセイルにマリに数名の騎士がいるが大丈夫だろうか?」
「プリン大丈夫だよね?」
「ああ、それぐらい大丈夫だ。」
「ならばお願いしよう。」
「お父様、どちらから向かいましょうか?」
「シェトラ領から頼んでいいかい?」
「プリン分かる?」
「大丈夫だ。」
「ならシェトラ領にお願いするね。では出発します。皆さん気をつけてください。」
◇ ~ ◇ ~ ◇
プリンは、乗っているみんなが驚かないようにゆっくり飛び立ってくれた。
シェトラ領上空に着くと、領土周辺を旋回して見て回った後、其処には領主邸の他に、王都のお城のような、とても大きく立派な建物が立って居た。
敷地もとても広くプリンがゆっくり降り立つ事が出来た。
中の内装も豪華でみんな唖然としてしまった。ショコラとプリンは大きさがとても気に入ったようで、特にプリンは入口こそ小さくなって入ったが、中では本来の姿になってもゆっくり休んで居られる位大きな吹き抜けのロビーがあり、とても避暑地の別邸と言うよりお城その物だった。その後建物の中を見て回り、次のシェランド領に向かった。
こちらも同じように大きな建物が出来ていてショコラとプリンがとても気に入ったようだった。ので、みんなと念話で喋った。
「みんな今見た二つの建物を今残っている金貨や魔石に宝石で買い取っていい?」
「「いいぞ、我らは気に入った。」」
「それで足りそう?」
クレイが心配して聞いて来たので、
「多分大丈夫だと思う。もし足りない時は少し待って貰うからその時はみんな協力お願いします。」
「「「分った、いくらでも協力する。」」」
お父様とお母様それにシャルレ卿が、この建物を今後どうするか話し合っていたので、私から提案した。
「お父様、皆さんテントで話しませんか?」
「分った。」
騎士たち以外はみんなテントに入って貰った。
「お父様、この建物二軒ともショコラにプリン、クレイが気に入ってくれたので私達で買い取らせて頂いて宜しいでしょうか?」
「何を言って居る、どの位掛かると思っているんだ。国家予算では買えない金額なのだぞ。」
「先日お渡しした分の三倍程がまだ残っています、足りない分は少し待って貰えれば準備できます、如何でしょうか?」
「ならば今持っている分で十分だろう。リズが先日王都で出してくれた、金貨、魔石、宝石は王都の国家予算なみの金額だったのだ。もしこの二つの建物を買い取るとしたら、昨日と同じ位の物を王都に払ってもらわねばならないが、皆さんはそれで良いのか。」
「ありがとうございます。みんな喜びます。」
「すまぬ、此方としても正直助かる。では王都に戻りギルドを通して売買契約を行おう。皆もそれでよいか?」
「「はい国王様。」」
「国王様申し上げ難いのですが、宝物庫が足りません、二部屋程用意して宜しいでしょうか?」
「リズ悪いが、宝物庫の準備が出来るまで、支払は持っていてもらえないだろうか?」
「大丈夫です。準備が出来たら声を掛けて下さい。」
来た時と同じプリンの背に乗って王都に帰り、商業ギルドのギルマスを呼び売買契約を済ませた。
◇ ~ ◇ ~ ◇
売買契約を済ませた後、王宮から冒険者ギルドに来ていた。ギルマスの部屋で冒険者達と今後について話し合っていた。
「お忙しいところ申し訳ありません。」
「大丈夫だ。やらなければならない事は大体終わってしまった。」
とギルマスから進捗状況の報告を受けた。
その後私も、昨日から先程までの事を詳細な報告をギルマスにし終えた。
「国民の税金でそんな事をしていたとは。 リズ達は建物の買い取をして大丈夫なのか。」とギルマスが心配しながら、此方を見て言ってくれた。
「ありがとうございます大丈夫です。所でリュウガとラスパル達の今後についてのご相談なのです。」
「リュウガとラスパルの今後か、そうだな正式な契約はしておいた方が良いだろうな。」
「では、リュウガの皆さんがご存知の通り、ラスパルの皆さんはもう少し、私達と行動を共にして頂かなくてならないのですが、リュウガの皆さんには今まで何だかんだズルズルとお世話になりっぱなしですが、今後この国の情勢が落ち着くまでご一緒して頂けますか?」
「ああ、皆と話し合っていたが、どこまでも一緒に行くつもりだ。リズ宜しく頼む。」
「こちらこそ宜しくお願いします。」
「ギルマスさん、リュウガとラスパルの皆さんにご家族はいらっしゃいますか?」
「皆さんに家族はいらっしゃいます。ご家族には彼等の存命は伝えていますが、面会についてはもう暫く待って貰っています。」
「分りました。今から彼等に家族に会いに行く時間を頂いても宜しいでしょうか?」
「大丈夫だ。後の残りはギルド職員だけで人手は足りる。」
「ありがとうございます。それと今後彼等に突然何かあった時、ご家族が安心して生活が出来る様、報酬の一部を強制的に蓄えられるようなシステムは有りませんか?」
「あるよ。商業ギルドで積み立てている。今迄安否不明のラスパルやリュウガの家族から申し出があったので、その時彼等が積み立てていた分から生活に必要なお金を渡していた。」
「そうでしたか。今迄お世話になりました。では、ラスパルの皆さん私の暗殺報酬で受け取った金貨百枚をお返しください。それはこの国に返済致します。」
「こちらです。お返しいたします。」
と袋に入った金貨百枚を受け取りこれは国王に戻しておきます。と伝えた。
「ではこの金貨五十枚ずつをラスパルとリュウガの皆さんにお渡しします。こちらは私財なので安心してご家族にお渡しください。それとギルマスさんこちらの金貨五十枚ずつは、ラスパルとリュウガの皆さんの分に積み立てお願いして宜しいでしょうか?」
「はい確かにお預かりしました。明日以降商業ギルドで確認をしといってくれ。」
「「「「了解しました。」」」」
「それとこれは、皆さんの報酬についてですが、リュウガとラスパル各チームの皆さんには、今後冒険者、商業各ギルドでの買い取り合計金額の十分の一ずつを均等にして皆さんの報酬とします。その報酬の二分の一が直接手渡す分で、残りはギルドでの積み立て分としますが如何でしょうか?」
「「「「大丈夫だ。」」」」
と皆さんから返事を頂いた。
「では、ギルマスさんお手数をおかけしますが、それぞれ皆さんと契約をしたいので宜しくお願い致します。」
「分った。直ぐに準備をする。」
暫く話していると、ギルマスが契約書を持ってきたので、みんなでサインして契約が完了した。契約文面最後の欄に、過去、現在、未来、このチームで見聞きした事は生涯口外無用もし破れば処刑対象になっても不服申し立て致しません。と怖い事が書いてあった。
◇ ~ ◇ ~ ◇
「では明日早朝からお肉の配布よろしくお願いします。皆さんご家族とごゆっくりお過ごし下さい。」と挨拶してから別れ、ギルマスを見るとかなりお疲れ気味のようなので、
「申し訳ありません。私の突然の申し出でご迷惑をおかけします。」
「いや、いや大丈夫だ。ちょっと大変なだけ気にしないでください。」
と言われたのでギルマスの手を取り握手した。
「なんだか身体が軽くなった気がする。」
「ギルマスさん、ギルドの皆さん十分位でいいですが、交代で休憩出来ませんか?」
「大丈夫だ。」
「では皆さん交代でこちらに来て休んで頂きましょう。まずギルマスさんから。」
とテントで休んで頂いた。
「どうですか?」
「いやぁビックリした。ラード村のギルマスから聞いてはいたが、こんなに楽になるとは、口外無用で職員のみここで使わせて貰おう。」
ギルマスが順番に手配し、一時間位で職員全員の休憩を終わらせてくれた。
「お肉は足りそうですか?」
「正直三十体程あると助かる。」
「分りました、今から王宮に戻るので、解体場に寄って魔物を出して置きます。明朝参りますので、よろしくお願いします」
「ありがとう、助かる。こちらこそ宜しく頼みます。」と挨拶した後ギルマスの部屋を後にした。その後魔物を三十体出した後もうニ十体程出しましょうか?と尋ねたら、出来るなら欲しいとの事だったので出した。
「皆さん明日早めに来ます。よろしくお願いします。」と解体場を後にした。
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