第3話 スピード感ってさ

 巡回17がケンカの仲裁に当たると言ってくれた。

 こういう事は日常的だったが、ここからが非日常だった。

「本部!本部!当該案件において、応援及び火器の使用許可願う」

 応援はともかく火器の使用?報告するにももっと情報が必要だと判断した。

「巡回17状況説明求む、火器の使用?どういった状況なのか?」

現場からの悲鳴が聞こえてきた

「当該案件において、暴行および火器?爆発物?使用を現認!!」 

 は?!そんな活発にドンパチやるヤクザがいるか?!もしかしてテロリストか?!

両方を視野に入れつつとにかく報告と応援の手配をしなければ!

「現状については了解、協議の上回答する、当初周辺の人員の避難及び誘導に従事されたし」

 とりあえず、市民への被害を抑える様に指示

「巡回17了解、努力してみる」

 半ばヤケクソの回答、現場にいたらそうだよね。

 それよりも上司へ報告しなければ!

 「すいません!○○公園での案件ですが、爆発物等が使用されているため、暴力団による抗争もしくはテロリストによる犯行の可能性がある為周辺の封鎖及び対策本部の設置を具申いたします。あと現場から火器の使用許可を求められています。」

慌てた様子で上司が

「火器の使用許可?!それは私の一存では難しいし、爆発物?不発弾の爆発とかじゃなく、爆弾って事?!」

 同僚達からも

「○○公園付近から何かが爆発した様な音が何度も聞こえると通報が殺到しています。」

 上司が

「わかった。とりあえず、非番も全員駆り出せ、まずは手すきは周辺主要道路の封鎖及び退避誘導させておいて。

細部拡大範囲については上役と自治体と協議する。狙撃班への出動要請についても出して、あと消防へも応援要請しようかそれと自衛においてのみ撃ってよしと現場から報告来たら伝えて」

約20分後

「本部!周辺人員の避難は概ね完了!しかしながら周辺の交通規制及び周辺の避難勧告を要請!あと火器は使えんのか!!」

 なんて有能な現場!こんなわずかな時間で市民を退避させるなんて!オレに妹が居たら嫁にあげても良いくらだ!

「現在、周辺の交通規制、避難については現在範囲等は自治体と検討中、火器は自衛にのみ使用可能、現在応援は急行中」


続々と応援が駆けつけるし、近傍道路は封鎖済みあとは対象を確保さえできれば、ゆっくり丁寧に調べて背後関係を洗ってイケそうだな!

 と思っていた時代も私にはありました。

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