29、更新される約束2
僕のスマホのコール音が
僕の隣で、栞が
とりあえず、僕は電話に出る。
「はい、もしもし」
「君が、
その声に、
別に、電話の相手が妙に冷たい声をしているわけではない。ましてや
その
違う。もう、
こいつだ。こいつに、
「……貴方は、
「失礼した。別に君を
「…………貴方が」
自然と、僕の声に
こいつが、僕の父さんを。母さんを。兄さんを。
自然と、殺意がにじみ出てくるのを
乗り越えられたものとばかり、思っていたけど。
どうにも、そう
それでも、
「そんなあからさまな殺意を
「……その
「ノーコメントだ。別に、
「どの口が、そんなことを」
「だから、そのあからさまな殺意を
「……………………」
思わず
だから、僕はこの際文句とか
「いろいろと
「……どうして、僕の
ぞくりっ!
電話の向こうで、何かが
しかし、その気配の正体を僕が
「どうやら、アイツらもそこまでは
「……何を、」
言っている?そう、言葉を発する前に
「まあ、別に良い。確かに俺の行動の背後にはいつも
「……何だって?」
「あいつは、神はお前を
「……………………」
…………
僕の
「お前は
「……ける、な」
「?」
「ふざけるなっ‼」
気付けば、僕は電話に向かって
やはり、僕はあの
分かってはいた。分かってはいたけど、それでも僕は。僕は。
「ふざけるな、何が
「お前の
その言葉と共に、僕の
そんな、僕の
「そうだな。お前にはまだ
「……一体、何を?」
意識がぼやけて、
「お前の
「底なしの、
「お前自身が、何を
「何を、言って……」
「じゃあな、
そこまでだった。僕が、意識を
気付けば、僕はスマホを手に持ったまま地面に
底なしの奈落。そこに座す、青い太陽。僕の魔力の本質。一体、
今は、何も分からない。分からないけど、それでも。
それでも、僕はきっと。もう、
もう、後戻りの出来ない
これから先の僕の
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