19、喧嘩という名の対話2
人工島と本島を繋ぐ直通電車の中、栞が
その声はとても
「ねえ、本当に私と
「
「……………………」
何だか、栞が
そうだ、栞だってこんなことはしたくないんだろう。きっと、心の
けど、そんな
だから、
「
「
「ああ、そうだろうね。でも、僕は栞の気持ちを心から理解したいと、そう本心から思っているよ。栞の気持ちを本心から理解したいし。僕の気持ちを本心から理解して欲しいと思っている。だから、栞も僕に
「分からないよ、ちっとも。
「分からないなら、分かり合おう。僕も栞の気持ちを
「そんなの、」
「大丈夫だよ、
「分からないよ。ちっとも、分からない。
分からないと、そううわごとのように
そんな栞を、僕はそっと
僕たちは、少しだけ
そうだ、僕たちは少し甘えすぎたんだ。この
そんな時、栞がふと何気なく口から
「どうして、こんな事になったんだろう。私は、何を
「………………」
「ねえ、
「ああ」
そうだ、あの日からきっと
だから、僕はその
「ねえ、
そこまで言った栞に、僕はそっと
「栞、そこから
「………………」
とても
大丈夫、僕たちはきっと……
「そんな顔をしないでよ。大丈夫、僕たちはきっと
「そんな日なんて、もう」
「
そうだ、僕と栞は
そう、堅く
そうして、僕と栞は二人、電車に
こんな時間が、いつまでも
新しく関係をやり直すために。僕たちは
そして、ついに本島の駅に着いた。僕と栞は駅のホームに
「ねえ、
「ああ、分かっているよ。大丈夫、僕たちを
「気付いているの?あの人たちの
「ああ、まあね」
そう言って、僕は栞の腕をそっと引き
頬を赤く
この程度は
そういう意味で、僕は
そんな僕に、ぎゅっと栞がふくれっ面で腕をつねってくる。ごめんって、分かっているよ。これはあくまで僕の個人的な
僕だって、栞のことを
「
「ごめんって。
「
うん、
近所のおばさんなんて、あらまあ
これまた近所のお兄さんなんて、見せつけやがってと
そんな視線に、栞は余計に
うん、やっぱり僕はどうしようもないくらいに栞が
理解して、余計に
そうして、しばらく
そこに至って、ようやく
「
「ああ、そうだよ。もうそろそろ着く」
そう言って、さらに
その近所にある
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます