13、遺品《アーティファクト》1
電話を
けど、それでも僕としては昴さんに何を言われようとここで引き
僕は、僕自身の
「晴斗くん、やはり君は今回の事件について警察にゆだねるつもりは一切無いんですね?」
「はい、昴さんとしては
「いえ、
「受け取って、欲しいもの?」
「はい、どうかそれまで少しの間時間を
「…………はい」
そうして、僕は
栞に切られた傷はもう、既に
たった一日で
今はそんなこと、気にしている
そう思い、僕は黙って昴さんに付いていく。
・・・ ・・・ ・・・
昴さんに付いていく。それは良いんだけど、その際、少しだけ気になったので質問をしてみる。
「えっと、そういえばですけど。僕を高校校舎で最初に
「ん?ああ、
「はい?」
「第一発見者は
「…………」
そうか、木場さんか。まあ、
いや、それにしてもどうして木場さんは僕が休校中の高校校舎に居るってすぐに分かったんだろうか?それも、屋上に居るってドンピシャに
いや、それだけじゃないだろう。あの
分からないけど、もし……
いや、それは別に良いだろう。木場さんは木場さんだ。彼女が僕のことを思ったうえで道徳くんに情報を
そう、自分を
ん、というかこの
「そろそろ見えてきましたよ、この先です」
「え、確かあそこは……」
そこは、学術都市へ続く直通電車の
僕の姿を見つけると、
あ、これはマズイ。そう思った瞬間、
「
「うおっ、愛美ちゃん⁉どうして
「それはもう、晴斗さまがピンチと
「うん、ちょっと
うん、どうしてこうなったのだろうか?見ろ、
いや、本当にすいません。僕のせいで愛娘がこんな事になってしまって。
吉蔵さん曰く、以前本人に直接好きなのかどうか聞いてみたらしい。
その
『
とのことだった。
うん、これは吉蔵さんじゃなくても
心配しつつも、一向に離れない愛美ちゃんの姿に昴さんは苦笑いを浮かべる。
「晴斗くんは本当に人気者だね。これは、舞も
「いえ、舞は
「いやです、これでも私は
「それは、うん。ごめんだけど……」
「すんすん、ああ、この
「いや、どこの匂いを
ちょ、それ以上はまずいって。それ以上は流石に人の
って、どこに手を
……ぞくっ‼
「こらこら、もうそこまでにしないか愛美。晴斗くんも
「うう、晴斗さまの
少しばかり、
愛美ちゃんの目が、
そんな僕たちを。いや、
うん、その気持ちは
そうこうしながら、僕たちはそのまま人工島への直通電車へと乗り込んでいったのだった。愛美ちゃんの
いや、直通電車の中でずっと、この視線を感じたままなのか?もしかして。
それから、さっきから謎の
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