第11話 それから私の地獄は始まった
親の離婚前からアトピーがあったとは思うけれどもそれは記憶に無い。
何故なら親の愛に包まれていたので、
まさか自分が人と違う見た目だというのは思ってもみていなかったし、
アトピーと言っても、蕁麻疹じゃないの?と思われる程度ではなかったかと思う。
だけれども、愛が無くなったことで本当にどんどんと酷くなったし、
自分はそんなに醜いのだ、と思わされるようになっていった。
親が離婚し母側に引き取られた私と姉は
幼稚園から保育園へと移動。
その際、かわいい姉は皆からちやほやされ、
アトピーのある私は「何だこれは」という異物を見る目で受取られたのではないか、と思う。
別に書いたが、親が揃っていた時に通っていたのは私立の幼稚園。
社長の子供や良い所の子供、お金持ちの子供が多く
人を邪魔したりする子もいなかったし先生たちの目も行き届いていたのか
嫌な記憶は全く無かった。
小さい頃から周りを観察してばかりであまり感情を出すことも無かったのだが
(それでも小さい頃は親の愛を感じていたので幸せという心しか無かった)
保育園に移っても観察をしていたら、周りは余裕の無い家庭の子供ばかりになり
意地悪な子が増えたと思う。
今までは親の手作り弁当持参でごはんにノリで顔を書いてくれていたりしたのに
保育園になってからは給食になった。
弱肉強食でおかわりなどは奪い合いになっていた。
その様子を見てどんどんストレスは溜まり
アトピーはどんどんひどくなっていった。
喘息も始まった。
お迎えも今までは母親が車で来てくれたのに、
段々と姉が歩いて迎えにくるようになったりした。
泣いて姉を困らせたのだとも思うが、その頃は母が車で迎えに来てくれないことがとても悲しく、家まで泣いて帰ったことも何度もあった。
そのようなことも重なってのストレス。
アトピーの悪化、喘息の発症と悪化で何重苦の生活になった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます