墜落事故

川奈は今回は午前11時に羽田を出発するスカイジャパン412便が墜落する夢を見た。夢によると、墜落の原因は機長と副操縦士が同時に操縦桿に倒れ込むようにして気絶し、オートパイロットが解除されたことが原因なようだった。川奈は作戦を考えながら、服を着替えてリビングに向かった。リビングには、ニュースを見ている川奈の父がいた。川奈がニュースを見るとこう書いてあった。

(謎の少女が銀行強盗犯を撃退…?)

川奈はニュースの見出しを心の中で読み上げた。

(やっぱりあまり目立たないほうが良いな…)

川奈は作戦を考えながらそう思った。川奈はスマホを取り出し、飛行機の詳細を調べた。

(羽田11時発、行き先は…札幌か)

川奈は作戦を考えながらリビングを後にした。

数時間後

川奈は羽田空港に瞬間移動し、作戦を考えた。

(ただチケットを買って飛行機に乗るだけじゃ墜落を防げない可能性がある…あっ、そうだ…!)

川奈はあることを思いついた。早速川奈はある場所に瞬間移動することにした。その場所とは、CAの控室だった。川奈はロッカーの中を探し、ちょうど良さそうな制服を見つけた。

(これを着て紛れ込めば…)

制服に着替えた川奈は、堂々と搭乗口へ向かった。他の乗務員に囲まれ、違和感無く機内へ入れた。機内で機長と副操縦士とのブリーフィングが始まった。機長と副操縦士の声は異常はなく、普通だった。しかし、川奈はこれから2人が気絶して飛行機が墜落することを知っていた。

(一体何が原因で気絶するの…?)

川奈はブリーフィングが終わってもずっと考えていた。しばらくすると、搭乗が始まった。川奈は他の客室乗務員の振る舞いの真似をしながらギャレーで待機しつつ、コックピットの様子をうかがう。すると、1つのカートが川奈の目についた。川奈はカートに近づき、カートのコーヒーの匂いを嗅いだ。

(コーヒーが変な匂いする…やっぱりなにか入れられてるんだ…)

川奈はすぐにカートのコーヒーを捨てようとした。すると、謎の怪しい男がギャレーに入ってきた。

「おい、お前!何をしている!」

男はそう言い、川奈を睨んだ。

(こいつ…まさか…)

この男は普通の乗客ではない、川奈はそう思った。 

「悪いが、それを返してもらおうか。」

川奈はカートを蹴り飛ばし、男の視界を塞いだ。そして、その隙に懐に飛び込んだ。

「なっ…くっ…」

川奈は男の腹に膝蹴りを決めた。そして、首の根元にチョップを入れた。男はその場に崩れ落ちる。

(急がなきゃ…!)

川奈は急いでコーヒーを捨て、新しいコーヒーに変えた。その後飛行機は順調に飛んだ。

その夜

川奈は母に頼まれて買い物に行き、家に帰っていた。川奈は能力を使って買い物に行かなくても買い物が出来るか試したが、どうやら夢とは関係ないときは能力を使えないようだった。すると、あの能力を渡してきた怪しい男がどこからか現れた。

「あ、あんた…」

「能力、使いこなしてるみたいですね。」

「あんた、一体誰なの?」

「そうですね…観察者とでも言いましょうか。」

「はぁ?観察者?」

「そうです。夢を現実にする能力を得ると、人はどうなるかの実験の観察者ということです。」

「実験?じゃあ私はその実験の被験者ってこと?」

「そうですね。」

「ふざけないで…!私がどんな思いでこの能力を使ってると思ってるの?」

「なら、こう言うことはできませんか?あなたは能力を使って夢で見たことを現実で起こさなくしていますが、あなたがいなければ最初から事件は起きようとすらしないのでは?」

「っ…!もともとはあなたが能力を渡してきたから悪いんでしょ…!」

「そうとも言えますね」

川奈は男を睨みつけた。川奈は男に近づき胸ぐらを掴もうとした。すると、いつの間にか男はいなくなっていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る