第183話

「でもさ、」




葉月ちゃんは不意に口調を変えて、細めた目で私をちらりと見た。




えっ?


なんでそんなにジトッとした目で見るの?




その視線に耐えられなくなってきて、あわあわする。




「零だって言わないから、おあいこだよね」


「え?」




何が?


私、結構なんでも葉月ちゃんに話しちゃってると思うけど。




「あいつ」




あいつ?


首を捻りながら考える。


誰のことだろう。




「瀬尾 那由多」


「那由多?」




そうそう、と首を縦に振る葉月ちゃん。




「え?いつも話してるじゃん」




私の話なんて、学校のことか漫画のことか那由多のことばかっかりだ。

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