第137話

「違うよ」




那由多はしゅんとした私に笑いかけた。




「守られるんじゃなくて、ずっと守りたかったんだ」


「え?」


「先生が、言ったんだ。強くなりたいなら我慢も必要だって。だからそうした」




守りたかった?


私を?




「我が儘でゴメンね」




那由多は恥ずかしそうに少し俯いて、また笑う。


私も気が付くと笑ってたみたい。




そうだったんだ。


なんか、嬉しい。




「もういいよ」




だって、なんかすごく嬉しいもん。




「もう秘密じゃなくていいの?」




私はご機嫌になって訊いた。




「いいよ。まだ守れるほど強くなってないけど、昔みたいな泣き虫じゃなくなったし」




那由多は眉尻を下げてそう言った。


でも。




「ううん。さっき、守ってくれたよ。ありがとう」




お祭りで、祥平たちからちゃんと守ってくれてたよ。

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