第136話

「僕、剣道の道場に通ってるんだ」


「剣道?」


「うん。それが習い事」




そうだったんだ。


ずっと知りたかったことが聞けて、やっとすっきりした。




「クリスマス」


「?」


「……覚えてる?」


「何を?」


「僕が迷子になったの」


「あ、うん」




もちろん覚えてる。




まだ一年生だったあのとき。




「悔しかった」


「えっ?」




那由多の言葉に目をぱちぱちと瞬いてしまった。


悔しいってなんで?




「いつまでも、零ちゃんに守られてたから」




いつも那由多を守りたいって、絶対守るって思ってた。




でも、那由多は、




「嫌だった……?」




私に守られたくなかったんだ。

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