第106話
「那由多、疲れた?」
訊きながら、那由多の隣に座る。
「ううん。僕、兄弟いないから楽しいよ」
「そっか」
「うん」
那由多があんまり嬉しそうに笑うから、私も笑ってた。
「昨日までは、私の後ばっかりくっついてたのに」
あはは、と声を上げて那由多に笑われた。
「零ちゃん、ヤキモチ焼いてる?」
「うん」
どっちに、かは教えてあげないもん。
笑うなんてひどい。
「でもさ、」
「なぁに?」
「元気は零ちゃんの話ばっかりしてたよ?」
「えぇ!?」
「お姉ちゃんが、大好きなんだって」
「……そ、そっか」
「仲良しだね」
「うん」
なんか、無性に恥ずかしかった。
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