第97話
「おじさん、僕持ちます」
「え?あ、ありがとう……」
那由多は、パパの手からすっとボトルを受け取った。
片手で。
力強い手を、自然と目が追う。
Tシャツからすらりと伸びた腕と、長い指。
繋いだ手も、記憶のものより固い。
やっぱり、
昔とはちょっと違う。
背も同じくらいだったはすが、少し見上げないと目が合わない。
なんか、どうしよう。
落ち着かないよ。
「那由多くん、疲れただろ」
「いいえ、大丈夫です」
「なんか、随分しっかりしちゃったなぁ」
「そうですか?」
「そりゃ、もう……」
照れてる那由多と、どこか凹んだパパの会話をぼおっとしながら聞いてた。
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