第72話

葉月ちゃんのママに優しく肩を叩かれて、目を開けた。


もう日は昇っていて、明るい。




「零ちゃん、お家から電話だけどでれる?」




私は寝惚けながら頷いて、案内されるまま電話のもとへ行き受話器を受け取った。




『零?』


「ママ?おはよー」


『おはよう。……じゃなくて』


「なぁに?」


『もうすぐ10時よ?』




私は受話器を落としそうになった。




慌てて近くにあった時計を見ると、


9時50分。




プールに飛び込んだみたいに、一瞬で体が冷えた。

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