第39話

やっと待ちに待った、次の日曜日。




那由多に絵ハガキのお礼を言おうと口を開くと、珍しく先をこされた。




『れいちゃん、おたんじょうびプレゼント、ありがとう』


「え?」


『クッキーおいしかったよ』


「クッキー?」




いつの間にかママが隣にしゃがんでて、電話と反対の耳に内緒話をした。



“零が作ったクッキー、お誕生日に那由多くんに送っといたの”




私はびっくりして、口を開けてママを見てた。




『れいちゃん?』


「あっ!うん」


『キラキラしてて、あまくて、ぜんぶたべちゃった』




応えにつまる私をみて、ママはちょっと意地悪に笑ってた。

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