第40話

「あっ!なゆた」




思い出して、慌てて喋る。




「ハガキとどいたよ。ありがとー」


『うん』




ちょっと照れた那由多のか細い声が聞こえた。




「おまもりにね、いつももってるの」


『いつも?』


「うん。ランドセルにいれてるの」




えへへって那由多が笑うから、私もつられて笑った。




「なゆたのえ、きれい。だいすき」


『……ありがとう』




15分はあっという間で、お互いにお礼を言ったら終わっちゃった。




でも、初めて気持ちよく電話を切ることができた気がした。

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