第8話

待ちに待った小学校の入学式。




私はママと、那由多はお仕事を休めたパパと、四人で学校へ向かった。






憧れの小学校はとっても大きくて、桜舞い散る校門で、手を繋いだまま、ふたりして口をあけて校舎を見上げた。




放心状態。




まわりを新入生の親子が通り過ぎる中、石像のように固まってた。




那由多のパパが、そんな私たちをこっそりカメラで撮った音で我に返り、ようやく那由多と目を合わせた。




「……おっきいね」


「……うん」


「……すごいね」


「……うん」




そんな会話を聞いて、ママが吹き出して笑った。

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