第94話

お店に戻ると、君は窓際の席に座っていた。




あ、そっか。


いつもの正面の席には先客がいたからね。


そっちに座ったんだ。




なんだか変な感じがする。




いつもより明るい席に座る君の髪が、きらきら光ってた。




「さ、私もそろそろ帰るわ」




サンドイッチとマドレーヌを完食して、もう一人のお客さんも席を立った。




「ごちそうさま」


「ありがとうございました」




私はコーヒーを準備する手を止めて頭を下げる。




「私もまた来るわ」




最後ににっこり微笑んでから、お客さんはそう言うと帰っていった。




すごい。


今日はすごく良い日みたい。

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