第92話

それから私たちは、スパイスやハーブについてあれこれ話し込みながらお昼の一時を過ごした。




「ママ……」


「あら、眠いの?」


「うん」




男の子に眠たそうな声で呼ばれて、ママさんは腕時計に視線を落とした。


私も壁に掛けた時計に目をやると、思ったよりも時間が経っていた。




お会計を済ませて、ママさんは眠った男の子を抱き抱える。




「また来させてもらうわ」


「お待ちしております」




やった。


また来てくれるって。




今度来てくれたときのためにいくつかレシピを作っておこうと考えながら、私は木ドアを開けるためにカウンターの外に出た。




「どうぞ」




声を掛けながら外開きのドアを開く。




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