第67話

「小さいときに死んじゃったから」


「……悪い」




ざっくり説明すると申し訳なさそうな顔をして謝った君。


どこか子どもみたいなその表情がちょっとかわいく見えて、私はくすりと笑った。




もしかしたら、本当は意外といいやつなのかもしれないと思う私って、すごく単純かも。




「いいよ、気にしなくて」




まだバツが悪そうな顔をしている君に、私は笑顔でそう言った。




本当に気にしなくていいよ。


だって、




「ほとんど覚えてないし」


「……」




何か言葉を探してから、でも君はなにも言わなかった。




雨の優しい音だけが耳に届く。

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