第65話

君はさっき選んだ本を読んでいて、私は明日のお菓子に決めたクッキーの生地をこねる。




今日はお菓子はない。


だから君は、たまに本から顔をあげてコーヒーだけ口にしていた。




生地ができて、私はそれをサランラップにくるんで冷蔵庫に入れた。


しばらく寝かせてから型抜きだ。




それまでちょっと休憩。




何の型にしようかなと、椅子に腰かけて調理台の上にステンレスの型を並べた。




シンプルに丸?


それともハートとか星にしてみようかな。




あ、それかココア生地も作って市松模様とか。


うん、それもいいかも。




なんだか楽しくなってきた。




「この店って」


「え?」




いきなり話し掛けるから、驚いて手に持っていた型を落としそうになった。

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