第29話

きっと歳も近そうだからかな。


気安げに話し掛けられて、ついさらっと素が出た。




「君は、」




あ、やば。




慌てて言葉を止めたけど、時すでに遅し。


お客さんに対して気安く呼び掛けてしまった。




でも、




しまったと思って様子を伺えば特に気にした様子もなくて。


私は内心ほっとしながら、そのまま続けた。




だってもう今更だ。




それに、このひとだし。




「君はあれだね」


「ん?なに?」


「最低最悪」


「は?」




また不機嫌顔がちょっと戻ったけど、もう怖くもなんともない。




だって、すでにお互いに失礼を極めたあとだし。

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