第31話

ついに手に入れたんだ。




自分の居場所を。











早速学校へ戻って、先生に創部の申請をしてもらった。


めんどくせぇを何十回も繰り返してるけど、その面倒臭い仕事をちゃんとやってくれるから頼もしい。


俺は緩む頬を必死に引き締めながら、書類に必要事項を書き込む先生の手元を見てた。




と、


紙の上を滑らせていたペンを止めて、先生が顔を上げた。




「部員は何人集まったんだ?」


「え?」


「お前の他に何人いるんだよ」


「いないですけど」




部員?




「は?」


「え?」




先生はぽかんと口を開けて俺を見ている。


なんで、そんな変な顔してるんだ。

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