第10話

それからまた翌日も。


さらにその翌日も。


そして、今日も。




俺は土手にいた。




草むらに腰を下ろして、先生が走ってくるのを待っていた。




俺、なにやってんだろ。


これじゃ、先生のストーカーみたいじゃん。




……




やばい、今の例えば気持ち悪すぎた。




俺は断じてそんなんじゃない。


神に誓って。




でもこんな毎日を送ってれば、その内誰かにそう思われるかもしれない。


それだけはやだな。






でも、


なんか、




いいんだよな。






先生はなんで走るんだろう。


普段のやる気のなさなんて、生徒の俺が見たって呆れるほどなのに。




走ってるときは別人みたいに生き生きしてる。




そう、


楽しそうなんだ。

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