グチャグチャにぶっ壊して欲しい

先輩に、お願いされた。いつもクールな先輩からは想像もできない、可愛らしく潤んだ瞳。甘える様に上目遣いでおねだりされ、ギャップに戸惑いながらも心奪われる。冷たい雰囲気でありながらもカッコいい先輩に、まさかこんな願望があったとは。驚きつつ不純であると拒もうとするが、自分の願望とも一致していることもあり、口をつぐんでしまう。


「ね、ダメ?ストレス溜まってんの。だから、ぶっ壊すの、ヤってみたいんだよね。めちゃくちゃして、グチャグチャに理性飛んじゃうやつ。キミ、私のこと好きでしょ?ならいいじゃん。ね?ね?シてみよ?」


身体火照らせ、捲し立てる様に早口で、先輩がにじり寄ってくる。滲む願望を隠そうともせず、異性に対して無防備に、欲望の捌け口だけを求めている。

確かに、自分は先輩のことが好きだ。だからこそ、順序立てた普通の恋愛がしたい。そう思いつつも、先輩の熱気にあてられ、自分の願望が漏れ出てしまう。

目が合うと、ニヤリと笑う先輩。心の中を見透かされていると感じたが、どうやらそれは間違いではなかったらしい。


「な〜んだ♡キミも、私のことそういう目で見てたんじゃん♡よかったぁ、逆じゃなくてぇ♡じゃ、ほら♡シよ?♡言ってみ?♡我慢なんてしなくてい〜ってぇ♡発散、させたげるからさぁ♡」


秘め隠し続けた願望が遂に叶うと悦びつつも、未だ躊躇してしまう。しかし、笑顔が消えた先輩に鋭い目つきで睨まれながら、「言え」と命令され、素直な気持ちを吐露する。グチャグチャにぶっ壊して欲しいですとお願いすると、ニヤニヤと笑う先輩に押し倒された。

男を組み伏せグチャグチャにぶっ壊したい願望を秘めた先輩に見初められ、「ぶっ壊して欲しいって言ってみ?」とお願いされた話。

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