第16話 守ってくれる人

「さて、どうしますか?」

玲奈が深刻そうに言った。


「普通に考えて、あの佐藤くんが

 退学するまで追い込まれる物が

 あったとしか考えられないですね…」

桃華は佐藤の性格を知った上で語る。


「となると、直接、佐藤に連絡取らないとな」

幸村がそう言った。


佐藤と桃華と美咲は同じ中学なので

連絡を取る手段があり、とることに成功した


ー佐藤くん、会えませんか?

ーお前もそっち側なのか?

ーそうではありません。あなたの味方です

ーじゃあなぜ俺に会いたがるだ?

ーあなたのように狙われている人が居て

 新しい被害者を生み出さないだめです

ーなるほどな、わかった

 西宮北口 北出口で待ってる

ー何人かと一緒に行きます


桃華と佐藤は連絡をとり、今日会うことになった。


放課後みんなで向かい着いた。

「ゆうまくんー」

美咲が見つけた瞬間に呼びかけた。


「はじまして」

幸村たちが言った。


「なんでこんなに女子が居るんだ?」

「佐藤くんだっけ?

 ごめんね、俺友達なかなか居なくて

 それでも仲良くしてくれる人達が

 助けてくれるって言うならとりあえず

 ここには連れてこないとなって思って」 

「まあそれだったら良い」

佐藤も不審がっていたが、幸村が言うならと

思ったのか安心した様子だった。


場所を変えて、モールにあるファミレスに来た。


「どうして、退学に追い込まれたんですか?」

桃華が聞く。


「理由なんてわからないよ

 俺はただ単に不良に絡まれてるやつを

 見たから助けただけなのに、襲ったと言われ、

 その噂が変な方向に傾いて性暴力までしたと

 なって、表面上は自主退学だが、

 ほぼ強制退学に近い状況だな

 そして確定に言えるのが噂を大きくしたのは黒崎だ」

佐藤が事の経緯を全て語る。


「黒崎やばいな…」

幸村が呟く。


「で、次のターゲットはお前ってわけか」

「そうです…」

幸村は答えた。


「黒崎の手はまだあるかもしれないが、

 噂に関してはこの少人数ではどうしようもできない」

「ここで私の登場ってわけじゃないですか?」

ここで出てきたのは朱里だった。


「いくら、有名モデルとは言えどうするの?」

「これから私とゆきむらは共に生活さして貰います

 そしたら、放課後も本来私は仕事ですし、

 噂をでっち上げようがでっち上げる物が無いんですよ」

「な、なるほど、」

朱里の出した方法は最善と思えた。


「でも、それは朱里ちゃんの立場自体が不味いんじゃ…」

「その時は彼氏ですって言うしかないでしょ

 実際今のモデルとかは公表してるところ多いし、

 雑誌関連も高校生相手

 だから訴えることもできるじゃない?」

朱里の手段はここまで来ると、最適だ。


「よかったな、つばきゆきむら

 お前には守ってくれる人がたくさんいて」

そうして、佐藤は立ちあがった。


「もう俺の役目は果たした、あとは任せた」

佐藤はそういい、立ち去ろうとした。


「佐藤さん、あなたをこの学校に必ず戻します」

幸村がそう言った。


「せいぜい頑張ってくれ

 一条、お前がこいつを助けたいって理由分かったぞ

 あと、私情入りすぎ、見ればわかる」

「な、なんでですか?」

「お前は中学の時と違って人のために

 いや、椿のために行動しているように感じたぞ」

そうして、佐藤は立ち去った。


「私は朱理ちゃんが考えた方法に反対です!」

玲奈が言った。


「なんでですか?」

「だって、私が1番ゆきむらくんと一緒にいたいもん!」

玲奈が駄々をこねるように言った。


「よし、明日から朱里頼むぞ、今日は解散だ 」

幸村は無視して話を進めた。


そして家の方向が同じ、幸村、桃華、美咲、ナスーチャは

他の人達と別れた。


「あかりちゃんに何かしたら私が許しませんからね?

 も、もし、何かあったら、私に連絡してください…///

 私相手で良ければ発散さしてあげます…」

「やめろ!その手を上下にするの!

 ないから!何もしないから!」

幸村が焦るように言った。


「ん?なにこれ」

美咲の足元に紙が落ちてきた。


「えーと、

 ーナスーチャはもっとも描きにくいキャラなので

  登場頻度がかなり少なくなります。 

  ていうか、今回みたいに登場しません

  ナスーチャは頑張って

  自分で出番増やしてくだい     byなっちー

 だってさ」

「わかりました…私は朱里ちゃんの

 ファン兼マネージャーとして行きます!」

「そんなことできるわけないだろ!」

幸村はツッコンだ。

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