攻略戦1
第15話 どうやらこの物語は今からスタートらしい
(昨日は色々あったな…)
登校の駅までの道歩きながら幸村は昨日を振り返った。
駅のホームにつくと、
「あれ?桃華?」
そこには一条桃華(いちじょうももか』が居た。
「ゆきくん?!おはy…」
桃華はおはようと言いかけてそっぽ向いた。
「昨日のこと根に持ってるのか?
あれはアナスターシャさんに言ったけど、
そういう意味じゃないからね?安心してね?」
「じゃあ私にも言ってください」
「え?」
「だから、私にも同じことを
言ってくださいと言っているのです」
「一生責任取る…」
幸村は恥ずかしそうに顔を赤らめて言った。
「責任取らさせてください!」
「これ告白じゃないよ?!
言えって言われたから言っただけだからね?」
「チ」
「今“チ”って言ったよね?絶対言ったよね?」
幸村と桃華の仲直りはできたようだ。
学校に着くといつものメンバーは集まっていた。
「おはよう〜」
「おはよう〜」
幸村と桃華が言ったことに対してみんなは返す。
「そうだ!アナスターシャさん!
ロシアではなんで呼ばれてたの?
どうやらあだ名みたいなのがみんなあるんでしょ?」
幸村がアナスターシャに思い切って言う。
「ウッ…」
「なんで喋りかけただけで顔赤いんだよ」
アナスターシャは顔がもう赤いようだ。
「そ、そうですね…アーry」
「おっけー、一回止まろうか
それは危険なラインだぞ?フォロワー62万人がこの物語を叩いてもなんとも言えないぞ」
幸村はアナスターシャの話を遮って言った。
「ゆきむら、“62万人”とか“この物語”とか
なんの話してるかさっぱり分からないよ」
美咲が幸村にツッコんだ。
「それは良いんだよ!
アナスターシャさん他はないの?」
「んー、ナスーチャとかかしら」
「ナスーチャね?
じゃあよろしくなナスーチャ」
「よろしくお願いいたします」
ナスーチャの喋り方から上品さが伝わってくる。
「なんでそんなに仲良くなってるんですか?
心開きすぎて黒船来航してますよ?」
「私は全然鎖国中ですよ?
ペリー来たって追い返しますわよ」
玲奈の意味がわからないボケに乗るナスーチャだった。
「なんでゆきくんはニヤニヤしてるんですか?」
「俺はfakeには耳貸さねえからな」
「どういうことですか?」
幸村に対して困惑する桃華であった。
その時、いきなり教室の前から大声が聞こえた。
「大変大変!
ゆうまくんが自主退学したらしいよ!」
「え?」
クラスから高い声が至る所から聞こえる。
「ゆうまくんってあの佐藤優馬さとうゆうまのことでしょうか…」
桃華が言う。
「桃華知ってるのか?そいつのこと」
「知ってると言うか、同じ中学です、
とても明るく退学する理由がないと思うんですが…」
桃華が優馬について語る。
「なんで退学したの?」
美咲が退学を伝えた人に言った。
「どうやら黒崎さんの手らしいわよ…」
「黒崎さんって
あの中学時代にイジメた子の数が星の数居るって噂の…」
誰かが噂について言った。
「黒崎さんがなんで優馬くんを退学に追い込んだの?」
「この学校から
男子を消し去って女子校にするらしいわよ…」
「次のターゲットは椿くんだそうよ…」
「なるほど、こっちの勝算は無さそうだな…」
幸村が呟く。
「そんなのダメ!
ゆきむらはダメなやつやけど良いやつだし!」
(ん?これは褒められてるのか?)
美咲が言う。
「そうです!
ちょっとえっちな人ですけど!」
(ん?これ残って欲しい理由なのか?)
桃華が美咲に続く。
「絶対に退学させない!
私の将来のパートナーなんだから!」
(パートナーってなんや!)
玲奈が続く。
「私は別に居なくても良いけど、
私は求めてないけど?この学校に残って欲しい!」
(お前文面無茶苦茶や!あと別クラスだろうが!)
朱里が続いた。
「私を助けてくれたなら
今度はこっちが助ける番!」
(ナスーチャ、お前がNo.1だ…)
ナスーチャも後を続いた。
「どうなの椿くんは?」
「乗ってやるよこの勝負に、
ようやく見つけられた居場所だ
諦めてたら最初から勝てるわけないもんな」
幸村と黒崎の戦いはどうなるのか…?
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