第2話 少し独特な英語の覚え方 ※あくまで個人の意見です
「ねー!何しているの?ひなた。」
桜井がそう言って、私に話しかけてくる。
「ちょっと黙って。次の時間の英単語テストの英単語覚えているから。」
「へっ(笑)」
何やら馬鹿にした顔で桜井が見てきた。
「なんでそんな表情でこっちを見てるの?」
「いやー?」
「桜井は、英語覚えたの?」
「もちろんっ!毎回テスト満点だよ!」
「へー!少し以外。頭良かったんだ。羨ましいなー。その頭が欲しいよ。」
「あげよっか?」
桜井はそう言って、頭をポコッととった。
「えっ?お前頭どうなってるの?大丈夫?あ、もちろん悪い意味じゃなくて。」
「あ、うん。大丈夫だよ?」
桜井はそう言って、頭を差し出してきた。
「いや、いらないから。元に戻して!」
すごくグロいことになっている。
「あ、そう?」
そう言って桜井は頭を元通り首の上に置いた。
何ごともなかったかのように頭と首がくっついた。
そして。
「で、英単語覚える方法、ききたい?」
何ごともなかったかのように話し出した。
え?
いや、怖っ!
何があった!?
ま、いっか?
「うん。」
「じゃあ教えてしんぜよう。それはずばり!」
「ずばり?」
「英語を異世界の言葉だと思うのだ!!これで異世界好きは大体覚えることができるだろう!」
「えー?そんなので覚えることできるかなー?」
「異世界系の物語が好きならできる!少なくとも私はめっちゃ好きだから覚えられたよ!!」
そう言って、桜井はどやぁとした顔をした。
「ごめん、私異世界物語読んだことないから好きも何も無いんだわ。ってことで普通に覚えるからどっか行って。」
「えっ!?冷たいっ!ちょ、ひどくない?」
「どいて、どいて。」
「まじかよー!」
そう言って、桜井は自分の席に戻った。
その瞬間、チャイムが鳴り、無事英単語テストは100点中20点ほどしか取れなかったとさ。たぶんめでたし、めでたし。
「めでたくないんだけどなあ。」
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