第94話

うちの子達、天使だろっ。



可愛すぎだろっ。



スマホで我が子達の寝顔を連写する。



二卵性双生児だが、0歳の今はまだ全くと言っていいほど同じ顔で。



でも不思議なもので、親だからか、俺とハイネは八千流とハイドどっちがどっちかわかる。



皆はたまに間違える。



竜ちゃんに至っては2回に1回は間違える。




八千流ーと言いながらハイドにキスをしようとし


ハイドーど言いながら八千流にキスをしようとし




「バカタレーいッ!!」とハイネに殴られてる。




「虫歯になるでしょ!!」




間違えたことを怒ってる訳ではなかった。




たまに口の端が上がるんだが……しかも二人同時に。



これは笑ってるのか?




普段絶対に出来ない我が子観察をしっかりしていたら……。




気持ちよく眠る二人の表情に、寝息につられ、睡魔が襲ってくる。




「ふわーぁ」




ごめん、二人とも。



少しだけ、ほんの少しだけ……すぐ起きるから。




バタンッ




そのまま絨毯に倒れ眠りについた。




…………


………


……






















「「ふぅえっっ」」



「おー。よしよし、パパ疲れて寝てるからなー。泣かない、泣かない」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る