第47話
「けい‼」
八千流がパタパタと手を振って、桂に向かって手を伸ばす。
「八千流」
その手を取って、桂が八千流を抱き上げる。
助かった。
二人を抱っこしてるのは正直限界だった。
しかし本当に桂が大好きだよね、八千流。
CMが流れる度にTVに張り付いてるし。
「カエルか」
「うん!かえるしゃん!かぁいい!?」
「ん。可愛い」
「えへへー」
オデコをくっつけあって笑う八千流と桂。
可愛いなっ‼
こんにゃろうっ‼
「ハイド。カッコ良かったぞ」
「えへへー」
桂に頭を撫でられこれまた笑うハイド。
そしてあたしと目が合う。
「仕事は?」
「二時間休憩で時間が空いたから、お前らに会いに行けば居ないからこっちかと思ってな」
「そか」
桂に会うのは3ヶ月ぶりくらいか?
ますます人気が出て売れてる桂。
今は映画1本、連ドラ1本の仕事。
少し痩せたんじゃない・・・??
ムーッと眉間に皺を寄せて桂を見てたら、長い指がそこをつつく。
見れば桂が笑ってる。
「おい!」
額にあった桂の手を糸が取る。
そして凄い目で桂を睨む。
「俺のマイスウィートエンジェルに触るんじゃねぇよ」
「ちょっ、糸‼離し・・・・」
「おいおい」
「「っっ」」
柔らかかった桂の空気が一変した。
それを双子は敏感に察し怯え、桂の手を放した糸と晃は警戒体勢に入る。
「「・・・・けい??」」
「ん?」
幼い二つの声に呼ばれ、いつもの笑みを見せる桂。
それにホッと安心してハイドはあたしに、八千流は桂に身を預ける。
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