第45話
ドタドタ・・・・ビタァァァァーーーーーーン‼‼‼
転んだ・・・・てか、落ちた・・・??
「ころんだ」
「びたぁぁぁぁん!」
「うん、うん!二人ともわかるんだ!偉いなー、可愛いなー!妖精さん可ーー愛ーーー・・・・」
「ようせいさんじゃないのっ‼」
「かえるしゃんよ‼」
間違えて、二人にベシベシ叩かれてる晃。
でもニヤケてるから心底
気持ち悪い・・・
ヤバい、ヤバい‼
二人が変態になる前に取り戻さなければ‼
「総長・・・・総長ーーーーーーーーーー‼??」
二度見したな。
おもわず、一度目は流し、二度見したな?
こっちからは見えないけど。
車庫の中が騒然としてる様子。
そしてこっちも騒然。
「ちょっと、変態。二人を返しなさい‼」
「変態って!嫌ッス!まだ二人の匂いを・・・」
「変態がぁぁぁぁぁぁっっ‼」
「大丈夫ッスか!?総長‼」
「なんで階段すっ飛ばしたんッスか!?」
「階段見えなかったんスか!?」
んなわけあるか!
あたしは二人を奪還すべく晃に特攻をしかけていたが、車庫から聞こえてくる会話におもわず、ツッコんだ。
「階段が見えないって、んなわけあるか!」
晃もそう思ったらしい。
マトモだ。
そう判断したあたしは晃から離れた。
もう少しだけなら、二人を預けても良いだろう。
八千流に至っては、晃の服で鼻水拭いてるし・・・。
すまない・・・・晃。
「う・・・・うるせぇ・・・俺に・・・俺に・・・構うな・・・・」
いや、無理だろう。
総長が階段すっ飛ばして落ちて転んでるってのに、構うなって。
ヤレヤレ、まだあの子は一匹狼のつもりか??
「アイツ、またあんなこと言って・・・」
晃が顔をしかめてる。
ん、でも晃が居るから大丈夫か。
あたしが密かに笑ってれば・・・・
バタァーーーーーン‼‼
今度は車庫のドアが派手な音を立てて開いた。
「マイスィートエンジェル‼」
「違います」
人違いの勘違いです。
だってあたしは八雲さんのスィートエンジェルだもの。
・・・・・・・照れり。
ああっ‼
なんか八千流とハイドにガン見されてる‼
あわあわしてたら、水を跳ね上げこっちに走ってくる男。
"黒豹"7代目総長、三宅糸である。
まだまだ幼さの残る顔に満面の笑みを浮かべ両手を広げてくる。
いやいや、飛び込んでなんかいかないよ?
あたしが飛び込むのは八雲さんの胸の中だけ・・・
・・・・照れり。
「ハイネ‼」
「呼び捨てかっ‼‼」
この野郎っっ‼
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます