第19話
「こら!八千流、ハイド‼御飯を食べてからにしなさい‼せっかく蓮くんが二人のことを想って作ってくれたんだから‼めっっ‼」
きちんと怒ります。
遊びは遊び。
御飯は御飯。
「「う~」」
「チビ‼双子を怒る・・・」
「竜希さんは黙ってて‼」
「へいっ‼」
しょんぼりする双子に駆け寄った竜希さんが二人の頭を撫でながら庇おうとするのを一刀両断する。
甘やかすばかりが愛情じゃないんだからね‼
「母は強し・・・か」
ククッと楽しそうに桂が笑うんだけど、小さな声で何を言ってるのかはわからなかった。
「「れ~」」
「ん?」
「「ごーしゃ・・・」」
「??」
「ごめんなさい。だって」
まだまだ上手に喋れない二人の言葉を訳して伝えれば、それはそれは優しい笑みで蓮くんが二人に答える。
「大丈夫だ。偉いな、謝れて。さ、食べよう」
「「あい‼」」
蓮くんの言葉にパッと笑顔になった二人は、また御飯を食べ始める。
和んだ空気に、謝れた二人に、ホッとしてたら今度はあたしが麻也に頭を撫でられた。
「麻也?」
「んーん。なんでもない」
笑って首を振る麻也は、本当にイケメンになった。
褒めてくれたのかな?
あたしも笑って、皆でまた御飯を食べ・・・食べ・・・
「俺、俺も入れろ‼つか、寂しいわっ‼無視かっ‼久々だというのに無視かっ‼俺も構えっっ‼‼」
構ってちゃんうるせぇぇぇぇぇ‼‼
良いシーンが台無しだよ‼
「なー‼八千流にハイド‼」
「「な~‼」」
「竜希・・・さん?」
「へいっっ‼」
あたしの低い声に、見事な敬礼をして見せた竜希さん。
さすが本職。
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