第36話 建設

 戦闘は王国の撤退により終わったが、多分また攻めて来るだろう。現状此方の兵力の方が完全に有利なので、侵攻してくると予測できる場所に小さな基地を置き常時数名が索敵し発見したら逃げるように指示した。聞いた兵士は「戦わずに逃げるのですか?」と聞いてきたが「敵の情報を持ち帰ってくれないと作戦が立てれない」と答えた。


 前線の簡易基地には水と食料と小屋を作る予定だったが資材を運ぶのに龍たちが手伝ってくれた。

龍による敵国内の偵察も考えたが、変に刺激しない方がいいかとこちらの基地周辺のみの偵察をお願いした。


 家を作らなくても地面に穴を掘り住む種族も居た。その人達に頼み侵攻ルートとなりそうな所に塹壕を作ってもらった。


まだまだ家も足りてなくてテントが目立つが、兵士の初期の訓練として体力付けるため建築用の資材の運搬を取り入れたり、各種族から建築の経験者及びその弟子が急いで建物を作っている。


 時間が空いたら狩りに行き肉などを渡していたら、作業者の誰かに気が有るのか勘違いされた。

もう結婚しているし、作業頑張ってくれてるからそのお礼だよと言うと士気が上がったみたいだ。


 話は変わるが最近コデマリの姿を見ていなかった。

新たな集団が現れたので蒼龍に頼み乗せてもらい確認に行けばコデマリ達だった。

「あっ、セート?と言う事はその方が蒼龍さん?」

「そうだよ。コデマリこの集団は?」


「最近エルフは高値で売れると言われ良く人間に誘拐されてしまうと聞き、出来るだけ集めて守ろうと各地を回ってきたの。エルフは長生きだから色々経験も豊富だしセート専属の使用人として何人か付けようか?」

「そ……そうだね必要になったらよろしくね」何かみんなの目が怖かった。


今日は疲れたし久々に早めに帰った。家に戻ると一番にモモが癒やしてくれる……が、サザンカは近付いてきて俺とモモ以外の匂いが有れば誰と何してたか聞かれる。


正直それが一番疲れる。心配しなくても浮気とかしないし。というかこれ以上相手増えたら色々大変な事になりそう。……フラグにならないよね?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る