三人の心理と選択

※ここから子Xの声は、ひらがな表記になります。ご了承ください。

「では、先に回答役と行動役どちらにしますか?」

「回答役がしたいんですけど」

「あぁ、いいぜ。」

「ではまず、回答役の方は、別室に移動ください。」

そうやって別室に移動させられた。


さぁぁて、どこに隠そうかなー。

相手は見た感じ一回もやったことがなさそうだな。

でも俺も一回目だ。ただし

アドバンテージがある。

俺のとくヴェつ能力『自由な置き場』でお前らの面くらった顔を見せてみろ。

ということだが、俺はこのターンどうすっかなー。


僕はこのゲームの構造について考えた。

このゲーム、相手が5や6の時に5を選択していればその時に勝たれる心配はない。これがこのゲームの必勝法だ。…でもよく考えたら、その思考も読まれて5点を選択されたら相手にみすみす5点を渡してしまうんじゃないのか…でも、相手の隠すのはどこなのだろう。5点?3点?1点?

「別室から出て、戻ってきてください。」

「戻ろう。」

「そうですね」


「おかえりーーーー」

「ただいまーーーとか言うと思ったの?」

「5点、3点、1点どれを選ぶ?」

「迷うまでもないですね?」

そういうと、3点に触る。

「では開けてください」

開けたら、チップは入っていた。

「なんで入っているのがわかったのよ」

「あの人、5点、3点、1点の順であの人は言っていました。心理学で三択問題を出してといったところ、多くの人が最初に不正解を持ってきました。このゲームで不正解というのは外れ。つまり5点がはずれです。」

すごいな…と呆けていると杮は口を開けた。

「おうおうおう。なるほどな。そんなことを思っていたんだ。」

え? 声にならない声が頭をかすめていった

「俺は今回のターン1点をマイナスにした。お前は少し読み違えたんだよ。」

「だから何なのよ。結局3点は貰えるじゃない」

僕は、愛華に近づきこういった。

「相手に5点選ぶこともできたんだぞと挑発してるんだよ」

「なるほどね」

すると子Ⅹが言った

「それでは、行動役美紅さんの番です。杮さんは別室に移動してください。付き添いの方も申し訳ありませんが別室に移動してください。」


「アイツはどこに隠すんだろうなー」

「やっぱり5点じゃないですか?」

「おい!律儀に返事するな」

「皆様、別室から戻ってきてください。」


「では、どれを開けますか?」


俺はこれを開けるぜー。

そういって5点に触れた。

「では、開けてください。」

開けるとチップは入っていなかった。

「杮さん‐5点 美紅さん3点です。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る