第4話 そういう奴

『お前はもう終わりだ…俺と一緒に死のうぜ』

菱形で銀色の、2小石が高速で空中を蠢いている

雨を避ける羽虫のように高速で

「それが…」


あいつの腕と腹に小石と同じ位の穴が空き

痛みが脳に行く前に穴が無数に開く

『ァ…お゙、お前もだ…』

男はステンドグラスの前まで走り

ステンドグラスから入る光を汚し

あいつは死んだ


のろ…のろ…

小石はゆっくりと近づいてくる

ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり…


ズキャン!!!

小石が轟音を鳴らし爪先を貫く

「あ゙あ゙ぁ゙!」

小石は真空が出来る程速く動く

どれだけ避けようとしても無駄だ

穴から血が出る、また視界が揺らぐ

さっきの戦いで体力を消耗していると言うのに

小石は無慈悲に次の攻撃の為に床から離れ

またゆっくりと浮いて、目の前に来る

「くそ…どうやってこいつから逃げる?」


左の二の腕が小石に撃ち抜かれる

「ぐっ…!」

この小石は一つの木箱に保管されていた

何かこいつを止める方法があるはずだ

木箱の中には金属でできた手が底と蓋にあって

蓋を閉めると手が何かを包むような形になる

が、その木箱はもう小石が粉々になるまで壊していて、金属の手もグニャグニャに曲げられている

あれは使えない…


もしかしたら、あいつを金属の手見たいに

捕まえれば動かなくなるかもしれない

右足の太ももが撃ち抜かれる…

「くそ…!」

とにかく気を伺う

撃ち抜かれた後はゆっくりになる

息を止めて小石と見合う


ぴた…小石は一瞬止まる

パン!


「捕まえた!」

両手で包むように小石を捕まえた

小石は動かなくなった

「はぁ…」息を大きく吸って

安心してため息を吐くと

小石はクルクルと手の中で回転し始めた

そのままドリルの様に手の中に潜り

腕の中を進んでくる

「え!?あっ!ぐぁ…!」

ゆっくりと進んでくる

血管を手繰る様に心臓を通過し頭の中に行き

そのまま頭から出る

「ぁ…ぐ…」

俺は死んだ



壁を破ってUFOが教会に着陸する

〚こんなところにあったネ〛

UFOから■■■■の編集長と

同じ見た目の宇宙人が降りてくる


〚あ〜あ、ちょっと遅かったネ

 血で汚れてる…これはもう廃棄ネ〛

おもむろに小石を手に取り、ポッケに入れる

宇宙人はUFOに戻り壁を破って宇宙に戻った


おわり

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なんかそういう奴 恥ずべき人間ちゃん @Dream_kaki

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