第9話
結局あったかいおでんを少し追加して、しばらくで店を出た。
いつも閉店まで飲んでる私に、マスターはいつも同じタクシーを呼んでくれる。
何も言わなくても同じ場所に止まり、
どこと言わなくてもまっすぐに私のマンションへ向かうそのタクシーの車中は、いつも決まって小さくラジオがかかるだけのやたら静かな空間だった。
一番奥まで体を押しやり、
ドアにもたれて流れる景色をぼんやりと眺める。
滑っていく車のライトの残像がまるでリボンのようだとぼんやり考えていたら、急に目頭が熱くなってきた。
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